東京大学

概要
調査番号 0403
調査名 現代高校生の進路意識についての調査,1983-1984
寄託者 天野郁夫
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 研究のみ

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  高校教育の準義務化にともない,高等学校が若者のキャリア形成に果たす役割の重要性が高まってきた。しかしながら,従来の高校生の進路形成研究は進学行動の解明が中心で,就職行動についてはわずかな関心が払われたにとどまっている。また,就職先についての研究や高卒労働市場についての研究もわずかしかない。このため,高校の就職指導や生徒の就職に関しては不明な部分が非常に多い。

 そこで,高等学校の就職指導および生徒の就職に関する進路形成に焦点を当て,その実態と問題点を実証的に検討することを目的として,「高等学校の進路分化機能に関する研究」がトヨタ財団の研究助成を受けて1981年に開始された。

 そこでは,進学機会との比較の視点を交えながら,高卒就職者が現在どのようなプロセスで就職しているのか,あるいはさせられているのかを,高卒労働市場の構造,高校教育の構造,および高校の諸指導や生徒の学校生活などとの関連で検討している。そのアプローチとして,就職指導の範囲を広義に定義し,分析にあたっては従来の心理学的な方法に加えて,経済学的な方法や社会学的方法も用い,対象と方法が異なる7つの実証的調査を行っている。

 本調査はその一環として実施されたものであり,高校生を対象とした就職を中心とする進路意識に関する質問紙調査である。
 1983年6~7月に1,2,3年生を対象とした第1回調査を行い,翌1~2月にその中の3年生のみを対象とした第2回調査を行っている。そのうちここに収録のものは,3年生についての第1回および第2回調査のデータである。
 3年生にとっては,第1回調査時点は求人票提示の直前にあたり,第2回時点は就職内定後にあたる。3年生については,就職内定前後の2時点をとらえて,この間の進路意識の変化をとらえようとしたものである。

 なお,報告書では,本調査のほか,就職指導の実態に関する全国レベルでの高等学校郵送調査(SSJDA調査番号0402 に収録),職安への調査等を実施し,分析・解明している。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査: ミクロデータ
調査対象 A県下7県立高等学校(商業科3校,工業科2校,普通科2校)
 第1回調査 1~3年生
 第2回調査 3年生のみ
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 766人(3年生のうち、第1回調査と第2回調査の両方に回答した生徒数)
この調査ではこの766人についてのデータを提供する。
第1回調査と第2回調査の各データを出席番号等によってマッチングしたデータセットを作成
調査時点 第1回調査:1983年6~7月,第2回調査:1984年1~2月
対象時期
調査地域 A県
標本抽出
調査方法 集団自計式質問紙調査
調査実施者 高校教育総合研究会(研究代表者:天野郁夫)
DOI
委託者(経費) トヨタ財団。ただし研究の一部について,カシオ財団から助成を受けた。
寄託時の関連報告書・関連論文 「高等学校の進路分化機能に関する研究」,天野郁夫〔ほか〕著,高校教育総合研究会,1988年2月(トヨタ財団助成研究報告書・報告書番号:3-036)
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など [第1回調査票][第2回調査票]
主要調査事項 [第1回調査]
(1)属性
 学校名,学科,クラス,出席番号,性別。

(2)学校生活
 家での勉強時間,テレビ・ラジオの視聴時間,学校生活の様子,授業(楽しさ,理解度,熱心さ),学校の勉強の将来の役立ち度,先生の生徒への接し方,校則,学校での生活態度。

(3)学校での進路指導
 ロングホームルームや進路説明会の頻度,個人面接や進路相談(進路で考えていたこと,進路希望に対する先生の対応,先生からの助言),学校の進路指導の役立ち度,友だちへの相談,就職模擬試験(受験回数,利用方法),職業にかかわる資格(保有数,取得のための勉強),学校での生活態度の就職の際の有利・不利,学校推薦(必要性の認知,基準,重視されること,考え)。

(4)卒業後の進路
 望ましいとされる進路,家族の望む就職,進みたいと思う進路,採用の可能性のある進路,卒業後の進路予定,自己の適性。

(5)将来の生活
 希望する将来の職業生活,将来の生活への考え,女性の仕事と結婚,成績,これまで考えてきた高校卒業後の進路,社会へ出ることへの感じ方,将来つきたい職業とその内容の認知度,学校の成績と就職についての考え。


[第2回調査]
(1)属性
 学校名,学科,クラス,出席番号,性別。

(2)就職先
 職種,業種,全従業員数,勤務先,自宅からの通勤,学校の先輩の有無,内定時期,就労条件などの他社との比較,希望していた進路,就職先選択時に重視した条件,就職先での仕事内容の情報源・認知度,個人面接・進路相談(受けた回数,指導内容,指導による就職先変更),就職先への満足度・具体的に満足・不満な点。

(3)学校推薦
 第1希望の変更の有無・理由,学校推薦されたのは何番目の希望の企業か,学校推薦時に重視されたと思うこと,学校推薦への考え。

(4)就職試験など
 受験数,学校生活で有利・不利となったこと,友だちへの相談,人気のあった進路,進路指導に対する意見。

(5)将来の生活
 希望する将来の職業生活,将来の生活への考え,女性の仕事と結婚,社会へ出ることへの感じ方,学校の成績と就職についての考え。
公開年月日 2005/10/17
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SSJDAオリジナルトピック 雇用・労働
教育・学習
バージョン 登録:2005年10月17日 :
特記事項 学校名、クラス、出席番号は、調査対象が特定される恐れがあるため、秘匿処理として提供するデータからは削除しています。