概要 |
調査番号
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0697
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調査名
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世帯内分配・世代間移転に関する調査,2006
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寄託者
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家計経済研究所データ委員会
(寄託時:家計経済研究所)
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利用申込先・承認手続き
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利用方法の詳細はこちら
SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる |
教育目的(授業など)の利用
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教育(授業・卒論等)も可 |
利用期限
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一年間 |
データ提供方法
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ダウンロード |
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis
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利用不可 |
調査の概要
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日本において,夫が主稼得者で,妻・子どもが被扶養者であるという家族像が大多数を占める時代は過ぎ去り,既存の分析枠組みでは,十分に拾い上げることができない家計行動が増えてきている。また,少子高齢社会となり,既存の社会保障制度の維持が難しい状況となっている。さらに,最近注目されている「所得格差」に対する世代間移転の影響は看過しえないものとなっている。
これらの状況の下,(財)家計経済研究所では,「世帯内分配(Intra-household Allocation)」「世代間移転(Intergenerational Transfer)」という2つの側面から,近年複雑化する家族内の経済的関係を捉えることを目的として,『世帯内分配・世代間移転に関する研究』プロジェクトを実施した。
当プロジェクトでは,下記の如く,「世帯内分配・世代間移転に関する調査」(略称「世帯内・世代間調査」)(調査票名「家庭生活に関するアンケート調査」)を実施し,「世帯内分配」の側面からは,世帯内における消費・余暇時間の配分が,世帯構成員間の交渉によって規定されているかどうかについて,また,「世代間移転」の側面からは,教育投資ならびに遺産・生前贈与を通じた世代間の所得移転がどのような要因によって決定されているかについて検証している。
本調査は,上記プロジェクトが独自に作成・実施した,全国の30~59歳の有配偶女性を対象とするアンケート調査である。本調査は,現代日本の世帯内における人間関係・経済的関係によって規定される,各世帯の経済的行動(消費分配・労働供給など)の精査を行うという目的をもつ。この目的のもと,本調査は次のような3種類の独自の質問項目を有する。
第一に,世帯内分配に関する質問項目である。世帯を構成する調査対象とその配偶者,並びにその他の世帯員の各人の所得,貯蓄額,その変化(回顧調査),その変化予想に加えて,支出においては,子どもへの割り当て分を尋ねている。さらに,(調査対象者・配偶者各人の)収入が増加した場合,そのお金はどのように分配されるかなど,世帯内におけるbargaining powerを間接的に観測するための仮想質問を設けている。
第二に,世代間移転に関する質問項目である。調査対象者の親から調査対象者への相続(生前贈与・遺産)のみならず,調査対象者からその子どもへの相続についても,どのような条件で配分が行われたか(行われるか),さらには,相続されると期待しているかどうかなどについて尋ねている。また子どもへの移転については,相続だけでなく,どのような教育投資を施したか(施そうとしているか)についても詳細に尋ねている。
第三に,生活意識に関する質問項目である。生活満足度のみならず,将来に対する不安(健康,労働条件〔賃金・昇進・職場環境〕,自然災害など),そしてそれに関連した過去の経験(入院,失業,災害の被害)をあわせて尋ねている。また家計行動については,今年から来年にかけての所得,貯蓄,支出の変化分の予想を質問項目として加えている。
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データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計)
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量的調査: ミクロデータ
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調査対象
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30~59歳の既婚女性
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調査対象の単位
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個人
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サンプルサイズ
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2,814人(4,200人抽出: 回収率 67.00%)
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調査時点
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2006-10-06 ~ 2006-12-08
2006年10月6日~12月8日
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対象時期
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2006 ~ 2006
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調査地域
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日本
全国
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標本抽出
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確率: 多段抽出
二段抽出法
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調査方法
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自記式調査票:紙
訪問留置き回収法
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調査実施者
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公益財団法人家計経済研究所,実査は(社)輿論科学協会
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DOI
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10.34500/SSJDA.0697
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委託者(経費)
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寄託時の関連報告書・関連論文
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「世帯内分配と世代間移転の経済分析」,2008年10月,チャールズ・ユウジ・ホリオカ・(財)家計経済研究所 編,ミネルヴァ書房
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SSJDAデータ貸出による二次成果物
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二次成果物一覧はこちら
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調査票・コードブック・集計表など
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[調査票]
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主要調査事項
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1) 本人・配偶者:
・夫婦の結婚期間
・家族(別居家族含む)の属性(続柄,性別,年齢,就学・就労状況,最終学歴,同別居,同居年数,配偶関係)
2)幼少時ときょうだい(兄弟姉妹):
・幼少時に面倒を見てくれた人
・6歳時・15歳時の母親の仕事
・15歳時の父親の仕事
・本人と配偶者のきょうだい(兄弟姉妹)数
3) 本人・配偶者の仕事(本人・配偶者それぞれについて回答):
・現在の職業
・勤務先の従業員規模
・職務(雇用形態)
・先月1ヶ月間の出勤日数と1日の通常労働時間
・この1年間における実際の勤務日数
・給与形態・金額
・現勤務先の勤続期間
・去年の同月と比べた就労状況および労働時間の変化
4) 初職:
・最初に就いた職場での職務(雇用形態)
・その職場での勤続期間
・学校卒業後その職場に勤め始めるまでの期間
5) 家計:
・本人/配偶者/同居しているその他の世帯員の去年の年収・うち賃金収入
・本人/配偶者/世帯全体の昨年の年収の増減(一昨年比)
・本人/配偶者それぞれに今年・昨年・一昨年に起きた特別な出来事(倒産・解雇,昇進など)
・本人/配偶者/世帯全体の今年の年収の増減見通し(昨年比)
・本人/配偶者の月収3万円増加した場合および臨時収入が10万円あった場合の世帯員間での割り当て額
・給与振込口座の通帳管理者
・貯蓄・金融資産の管理担当者
・へそくりの有無と金額
・先月の項目別世帯支出額・生活費合計額
・「衣類・はき物」「教養・娯楽・交際」支出の世帯員内訳割合
・「生活費合計」「衣類・はき物支出」「教養・娯楽・交際支出」の昨年の変化(一昨年比)/今年の変化見通し(昨年比)
・生活費支出の管理者
6) 貯蓄と資産:
・本人/配偶者/世帯全体が保有する金融資産残高
・昨年の金融資産残高の増減(一昨年比)
・現在の住宅ローン残高
・昨年末の住宅ローン残高の増減(一昨年比)
・住宅ローン以外のローン残高
・昨年末の住宅ローン以外のローン残高の増減(一昨年比)
・過去3年間における借り入れ申請拒否の有無
・過去3年間で借り入れを最初からあきらめた経験
・将来の借り入れ申請拒否の予想
・本人/配偶者の民間医療保険への加入
・現在の居住形態
・持ち家の場合の親からの援助の状況
・住居の延べ床面積
・住居と敷地を合計した現在の市場価格
・過去1年間の住宅購入もしくは売却経験の有無
7) 親との関係:
・本人父母/配偶者父母の存命状況
・本人父母/配偶者父母との会話の頻度
・本人の親/配偶者の親の昨年1年間の収入合計額
・本人父母/配偶者父母への経済的援助の意向
・本人父母/配偶者父母への世話(家事・介護,訪問)の意向
・本人父母/配偶者父母の現在の住居種類
・本人父母/配偶者父母の居住状況(同別居,距離等)
・本人父母/配偶者父母との同居予定
・本人の親と配偶者の親との資産の多少
・本人父母/配偶者父母からの家事育児手伝い・経済的援助等の有無
・本人父母/配偶者父母の健康状態
・本人父母/配偶者父母からの遺産取得の有無または取得見込み
・本人の親/配偶者の親からすでにもらった遺産総額
・本人の親/配偶者の親から今後もらえると予想している遺産の内容
・本人の親/配偶者の親から遺産をもらうことの条件
・本人の親/配偶者の親がした(する予定の)遺産の配分の仕方
8) 生活意識:
・本人/本人の親/配偶者の親の生活水準
・生活全般への満足度
・本人/配偶者の健康状態への不安感
・老後の経済的蓄えとしての公的年金制度が頼りになるか
・本人/配偶者の勤め先での労働条件の低下への不安感
・地震・台風などの自然災害への不安感
・長期入院の経験
・本人/配偶者の失業経験
・地震・台風などの自然災害の被災経験
・自己破産経験
・経済的支援をしてくれる人・支援したい人
9) 生活行動:
・本人/配偶者の生活時間(家事/育児/趣味娯楽の各項目に費やす一日の平均時間)(平日/休日)
10) 子ども:
・子ども数およびそのなかで既に学校を卒業した子ども数
・育児の主な担当者(小学生までの子どもがいる場合)
・子どもに将来どこまで教育を受けさせたいか
・現在子どもが通っている(通っていた)学校の種類
・子どもから現在受けている/将来受けることを期待している支援の種類
・子どもから現在受けている/将来受けることを期待している金銭的支援の月額
・子どもに遺産を残すか・どのような条件のもとで残すか
・残すつもりの遺産の内容
・遺産の配分方法.
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公開年月日
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2010/11/18
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CESSDAトピック
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詳細はこちら
消費と消費者行動
所得、財産、投資・貯蓄
家族生活と結婚
社会移動と職業移動
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SSJDAオリジナルトピック
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経済・産業・経営
社会・文化
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バージョン
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1 : 2010-11-18
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特記事項
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