東京大学

概要
調査番号 0746
調査名 韓国青少年パネル調査(小学校,KYPS-E),wave1(2004)-wave5(2008)
寄託者 韓国国立青少年政策研究所(National Youth Policy Institute)
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要 最近,韓国の青少年は,以下のように,様々な問題を抱えている。若年層の厳しい雇用状況によって生じる職業選択での不安,全国民的な入試への過当競争とそれによる青少年のストレスなどがそれである。このような状況は,職業選択および進路設計における不安,学級崩壊,勉強の放棄,非行・逸脱,不十分な余暇活動など,様々な問題の原因であると判断される。

上述のような問題点を解決するための対策の一環として,この調査(Korea Youth Panel Survey (KYPS))では,韓国青少年の職業選択・進路・非行・逸脱・余暇等に関して調べている。同じ対象を繰り返し調査する縦断調査の手法をとることにより,青少年の上記の側面に関する実態と原因を明確に把握することができると期待される。また,今後,この調査の結果を踏まえた,適切な政策の立案に貢献できる可能性もある。

この調査(KYPS-E)は,2004年度にはじまり,2008年までに5回の調査を終了している。2004年の初回調査のサンプルは,全国から無作為抽出された小学4年生の男女生徒2949人およびその親である。このサンプルで,2005年,2006年,2007年,2008年にその追跡調査を実施した。

この調査プロジェクトは,「韓国国立青少年政策研究所」((Korea) National Youth Policy Institute)の研究として,2003年から(小学生は2004年から)スタートされた (2003年中学2年生を対象にスタートしたパネル調査(KYPS-J)はSSJDA 0747に収録されている)。2004年,教育部で発行した「教育統計年報」の2004年度版をもって,全国の小学4年生から層化多段抽出法でサンプルを抽出し,そのサンプルを対象に初回調査が行なわれ,その後1年ごとに,2008年まで追跡調査を実施している。

なお,データの分類については以下のような呼称を用いている。
・2004年実施調査--初回調査,Wave1(W1)
・2005年実施調査--第1回追跡調査,Wave2(W2)
・2006年実施調査--第2回追跡調査,Wave3(W3)
・2007年実施調査--第3回追跡調査,Wave4(W4)
・2008年実施調査--第4回追跡調査,Wave5(W5)
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査: ミクロデータ
調査対象 2004年時点の,全国小学4年生の男女生徒およびその親。抽出されたサンプルは2,949人だった。2004年時点における回収率は96.4パーセント,2,844人である。2005年から2008年まで(W2~W5)は,この2,844人を最終的なサンプルとして利用している。
調査対象の単位 個人,家族
サンプルサイズ                     サンプル  生徒回収    生徒・親共      継続回収
                    数        数(率**)    回収数          数*(率**)
[初回調査(W1)]       2949人                 2844人(96.4%**)

[第1回追跡調査(W2)]  2844人  2707人(95.2%)  2670人      2707人(95.2%)

[第2回追跡調査(W3)]  2844人  2672人(94.0%)  2623人      2607人(91.7%)

[第3回追跡調査(W4)]  2844人  2511人(88.3%)  2484人      2413人(84.8%)

[第4回追跡調査(W5)]  2844人  2448人(86.1%)  2444人      2267人(79.7%)

* 継続回収数とは,初回調査から当該年実施調査までに一度も脱落することがなかった生徒サンプルの回収数を指す。
**ここに掲載の回収率はそれぞれサンプル数に対する比率である。
調査時点 2004 ~ 2008
[初回調査(W1)]    2004年11月15日~12月31日

[第1回追跡調査(W2)] 2005年10月20日~12月20日

[第2回追跡調査(W3)] 2006年10月23日~12月22日

[第3回追跡調査(W4)] 2007年10月23日~12月22日

[第4回追跡調査(W5)] 2008年10月23日~12月22日
対象時期 2004 ~ 2008
調査地域 韓国
全国(済州道を除く)
標本抽出 確率: 層別抽出
確率: 多段抽出
[初回調査(W1)] 層化多段抽出法
 2004年4月1日の時点で,韓国教育省が発行する「教育統計年報」に集計された,全国(済州道を除く)の小学4年生を母集団にして,層化多段抽出法によって2,949人を抽出。

[第1回追跡調査(W2)以降の調査]
 4回の追跡調査とも,初回調査(W1)で生徒・親共に回収できたサンプル2,844人を最終的なサンプルとしている。
調査方法 インタビュー
個別面接法
電話法
[初回調査(W1)]
 生徒の場合は集団面接法(4人の面接実行者が学校を訪問)。親の場合は電話面接。親への質問項目は家庭の社会経済的地位に限る。

[第1回追跡調査(W2)以降の調査]
 生徒の場合は個別面接法。親の場合は電話面接。親への質問項目は家庭の社会経済的地位に限る。
調査実施者 韓国国立青少年政策研究所
DOI 10.34500/SSJDA.0746
委託者(経費)  
寄託時の関連報告書・関連論文 (1)「青少年のアルバイトに関する調査――その変化と特徴」
(2)「青少年の私教育に関する縦断分析――利用実態および効果を中心に」
(3)「青少年の成長における貧困の影響」
報告書は,http://www.nypi.re.kr/paper/books.np(韓国語)よりダウンロード可能。
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など [調査票]
主要調査事項 ※以下は初回調査(W1)の質問項目である。第1回追跡調査(W2)以降の調査の質問項目も,若干の変更はあるが,基本的に初回調査(W1)の内容と同様である。


≪生徒への質問≫

【基本的個人的情報】
・居住地
・学校名とクラス
・性別
・生年月日

【職業選択】
・職業能力
・将来の職業を決定しているか

【キャリア・プラン】
・本人が希望する教育のレベル
・親が希望する教育のレベル

【職業への準備】
・成績
・学校外授業(私教育)への参加

【非行・逸脱およびその他】
・親への親密感
・親の監督の下にいるか
・自律心
・学業成績へのプレッシャー
・教諭への親密感
・クラスメートへの親密感
・地域社会への親密感
・地域社会からの監督
・親友とのコンタクトの頻度
・親友への親密感
・親友の非行・逸脱経験
・この質問紙に答えている生徒の非行・逸脱経験
・この質問紙に答えている生徒の,インターネットにおける非行・逸脱経験
・毎週のお小遣いの平均金額
・お小遣いはどこから出てくるか
・コンピューターを主に使う場所
・毎日コンピューターを使う平均時間
・コンピューターを使う目的
・携帯電話を持っているか
・携帯電話で通話する平均時間(毎日)
・携帯電話の使用料(毎月)
・携帯電話を使う目的

【毎日の活動における時間の配分】
・親友のタイプ

【セルフ・アイデンティティおよびその他】
・自己評価
・非行・逸脱的な行動を引き起こすものとして自分をとらえているか
・非行・逸脱的な行動を引き起こすものとして他の人からとらえられているか
・周りの人々との関係
・ジェンダー規範意識
・自立心
・攻撃性
・身体的な攻撃性
・怒り
・感情調節
・不安・憂鬱・自殺衝動
・ストレス(緊張)
・自分の人生に対する全般的な満足度


≪親(もしくは親以外の保護者)への質問≫

・家族の構成
・親と一緒に住んでいるか否か
・親の教育年数
・親の職業
・親の職業における雇用の形態
・親以外の家族とその構成
・家庭の収入
・学校外授業(私教育)のための費用(毎月の平均金額)
・現在の住居の形態(家を持っているか否か)
公開年月日 2011/05/12
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バージョン 1 : 2011-05-12
特記事項 データと調査票は英語で提供されている。