東京大学

概要
調査番号 1176
調査名 アフリカの村落給水組織と協調的地域社会形成に関する研究,2009
寄託者 JICA研究所
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

寄託者が利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  本調査は,アフリカの村落給水組合の形成と安定的運営に関して,対象地域の社会制度(社会構成員の行為・思考を拘束する集合的表象・行動様式・行動規範)や経済構造,自然環境などが,利用者個人の集合行為実践にかかわる合理的判断や利用者間のネットワーク形成にどのような影響を与えているか(集合行為の論理),そしてその結果,給水組合の機能,すなわち便益の配分,制裁の適用,紛争解決などを通じた集合財の供給にどのような影響を及ぼしているか(制度パフォーマンス)という問題について明らかにすることを目的としている。さらに給水施設が広範囲の地域社会住民に利用される財であるという観点から,給水組合の運営を通じた行政,地域住民,民間企業間の協働が,当該地域社会における一般的互恵関係や協調的地域社会形成(公共領域形成)につながる可能性についても考察する。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査: ミクロデータ
調査対象 給水システムを利用するセネガルの世帯
調査対象の単位 世帯
サンプルサイズ 800
調査時点 2009 ~ 2009
2009年
対象時期 2009 ~ 2009
調査地域 セネガル
セネガル(全国)
標本抽出 確率: 層別抽出
<層化>
・給水システムの種類別の地点:電動の地点/手押しポンプの地点
・3つの地域:北部/中部/南部
・村の種類:中心/周辺
※地域と村による層化は,電動の地点のみ行っている。

<クラスターの大きさ>
・電動の地域:1地域につき10地点,1地点につき2村,1村につき10世帯。
・手押しポンプの地域:1村につき20世帯,1地点あたりの村の数は1から4。

<抽出方法>
・給水システムの種類別の地点:給水システムのリストからのランダムサンプリング
・村:中心の村は,給水システムが存在している村。周辺の村は,地点内にある残りの村からランダムサンプリングにより抽出。
・世帯:リストからのランダムサンプリング。
調査方法 個別面接法
個別面接法
調査言語はフランス語
調査実施者
DOI 10.34500/SSJDA.1176
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 JICA-RI (2009). Management of Water Users' Associations and Formation of Collaborative Local Society in Rural Africa: A Dataset of Senegal Survey in 2009. Tokyo: Japan International Cooperation Agency.
Hanatani, Atsushi.(2010) Exploring the Causal Mechanism of Collective Action for Susttainable Resource Management, JICA Working Paper No.23.
Hanatani, Atsushi & Fuse, Kana.(2010) Linking Resource Users’ Perceptions and Collective Action in Commons Management, JICA Working Paper No.24.
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 調査票
主要調査事項 <基本事項>
・給水管理スタイル
・性別
・職業
・世帯主/世帯主の配偶者
・年齢
・家族構成:5歳未満の男児の数,5歳未満の女児の数,5歳以上17歳以下の学齢の男子,5歳以上17歳以下の学齢の女子,18歳以上の男性,18歳以上の女性
・学歴
・識字:フランス語で読み書きできるか,現地語で読み書きできるか
・エスニシティ
・宗教
・団体のメンバーか

<アンケート項目>
(1)経済条件について
・世帯の収入源(1番目,2番目)
・月ごとの収入の有無
・月ごとの世帯支出

(2)水使用について
・各水源を以下の5つの目的に用いるか否か,①飲用,②料理用,③洗濯用,④手洗用,⑤家畜用

(3)給水システム運営について
・給水システムの運営への貢献(周りの人/自分自身)
・給水システムについてすべてのメンバーが招かれて議論する総会は開かれるか
・水道料金への平均的な毎月の支出
・遅延なく水道料金を支払える割合
・過去12ヶ月で水道料金を遅延して支払った回数
・自分が水道料金を支払わない場合,それがコミュニティの他のユーザーに悪影響を与えると思うか
・水道料金を支払わなければ,コミュニティの人々からのプレッシャーがあると思うか
・現在の水準のサービスにどれくらい進んで水道料金を支払う意思があるか(周りの人/自分自身)
・現在支払っている水道料金をどう考えるか
・どの目的のために水道料金が使用されていると思うか:設備の保守・修理,技師の給料,燃料・電気の購入,その他
・給水システムの保守,管理,運営にどれくらい進んで水道料金を支払う意思があるか
・1年後の給水施設の故障の可能性に備えるために支払う意思はどれくらいあるか
・給水サービスの現在の水準への満足度(周りの人/自分自身)
・給水システムから購入する水の質をどう思うか
・給水システムの稼動を維持する責任が共有されることはどれくらい重要だと思うか
・給水システムの維持に貢献しなければ,コミュニティの人々からのプレッシャーがあると思うか
・給水システムの稼動を維持する責任を共有するという考え方が,人々にどれくらい受け入れられていると思うか
・誰が給水システムの日常的なメンテナンスに責任を負うべきだと思うか
・給水システムをどれくらい信頼しているか(周りの人/自分自身)
・給水システムの管理グループをどれくらい信頼しているか(周りの人/自分自身)
・給水システムの管理グループは,資金の管理についてどの程度透明性があると思うか
・給水システムの管理グループは,水の分配と規則の実施においてどれくらい公平か
・給水システムの他のユーザーが将来どの程度料金を支払うと思うか

(4)水と生活
・飲用・料理用に,その他の水源と比べてASUFORや手押しポンプをどれくらい好むか
・周りの人は,その他の水源と比べてASUFORや手押しポンプをどれくらい好むか
・水を安全に飲めるためにしていること:水処理,フィルターを使う,煮沸,その他
・その他の水源と比べてASUFORや手押しポンプを選ぶ理由:他の水源の量の限界のため,他の水源の水質のため,他の水源と家との距離のため,他の水源を使うのに必要な労力のため,その他

(5)水とコミュニティ
・給水システムにもっとも大きく影響する人について, ①信頼の程度,②どの程度,給水システムを支えているか,③どの程度,給水組合の利益という考えを支持しているか,④給水システムの管理グループをどれくらい信頼しているか,⑤給水システムの管理への人々の参加/貢献をどの程度促進するか
・どのくらいの人々がコミュニティの中で実際にお互いに助け合っているか
・どの程度,給水組合の利益という考えを支持しているか(周りの人/自分自身)
・給水システムの管理に人々が貢献することの利益について学習の機会があったか
公開年月日 2018/03/19
CESSDAトピック 詳細はこちら

地域社会、都市生活、農村生活
社会行動と社会的態度
SSJDAオリジナルトピック 国際比較・外交
社会・文化
バージョン 1 : 2018-03-19
特記事項