東京大学

概要
調査番号 0319
調査名 総合的人材ニーズ調査 特定ニーズ調査,1999
寄託者 人材ニーズ調査専門委員会(委員長 佐藤博樹)
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 研究のみ

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  通商産業省(現,経済産業省)は,政府の「緊急雇用対策」(1999年度)の一環として,日本商工会議所に委託し,「総合的人材ニーズ調査」を実施した。「総合的人材ニーズ調査」は,(1)日本における人材需要の量(人数)と質(職種や実務経験,資格などの職能要件)を包括的に把握することを目的とした「一般ニーズ調査」(全国約33万社に対する郵送調査)と,(2)不況下においても人材需要が旺盛な中小企業を対象とし,人材ニーズの内容を詳細に把握するとともに,企業と転職者の両者にとって望ましい採用や転職のあり方を明らかにすることを目的とした「特定ニーズ調査」(全国約5,000社に対する訪問調査と当該企業の中途採用者に対するアンケート調査)の2つから構成されている。
 ここで収録するものは,後者の「特定ニーズ調査」である。企業調査データ、従業員調査データの他に、両者のマージデータ(専門委員会黒澤昌子作成)がある。

 調査内容は,企業調査では,経営者の右腕や基幹的な人材の充足状況や両者に対する人材需要の内容,従業員の能力開発の現状と課題,中途採用の方法や採用者の評価などで,従業員調査では,中途採用された正社員に対して,転職までのキャリア,転職のプロセス,教育訓練歴と訓練ニーズ,転職に伴う仕事や生活の変化等である。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 [企業調査]
 「一般ニーズ調査」回答企業(1999年8月27日~9月20日実施、約88,000社)のうち,1)常用雇用者数が100人未満であり,かつ 2)過去1年間(1998年9月~1999年8月)に正規社員の中途採用を実施した企業 等

[従業員調査]
 企業調査対象企業の正規社員のうち,中途採用者。
調査対象の単位 個人,組織
サンプルサイズ [企業調査]回答企業数 4,119件
[従業員調査]回答従業員数 3,600名
調査時点 1999年
対象時期
調査地域
標本抽出
[企業調査]
(1) 「一般ニーズ調査 ※ 」回答企業のうち,ア 常用雇用者数が100人未満であり,かつ イ 過去1年間(1998年9月~1999年8月)に正規社員の中途採用を実施した企業 を 原則として調査対象候補とした。

※ 日本全国の法人(全業種、個人事業主を含む)の本社、事業所を対象。
 帝国データバンク収蔵名簿から、本社は県・従業員規模のマトリクスで層化し75,604件を、事業所は従業員1000名以上本社の事業所から29,500件を、無作為抽出。1999年8月27日~9月20日に調査を実施し、それぞれ76,804件、7,302件の有効回答を得た(計84,106件)。

(2) 調査対象企業数5,000を調査実施担当機関ごとに割り当て,日本商工会議所3,500社,全国商工会連合会1,000社,全国中小企業団体中央会500社とし,訪問調査を依頼した。

(3) 各地商工会議所,商工会は上記(1)でリストアップされた企業のなかから,全国中小企業団体中央会は リスト外の会員企業等 のなかから,それぞれの割り当て数に応じて調査企業を選定し,調査の了解を得た企業に調査員が訪問し,経営者等を対象にヒアリングを実施した。
 調査対象企業の選定にあたっては,業種に偏りがないこと,成長企業(業績が堅調,事業を拡大している,従業員が増えている等)を優先することを配慮した。

[従業員調査]
 企業調査での経営者の回答内容に応じて、実施した。

 過去3年間に中途採用された正社員を調査対象とし,1企業 2名の選定を依頼。

 対象者の選定方法は,過去 3年間に同一業務に 2名以上中途採用した企業の場合はそのうち勤続年数が短いものから2名を選び,同一業務に2名以上を採用していない企業では,採用時に35歳以上であった正社員を2名まで選ぶこととした。後者の場合,対象がゼロ人隣、従業員調査を実施しない企業もある。
調査方法 [企業調査]訪問ヒアリング調査
[従業員調査]企業に従業員調査票の配布を依頼し,従業員自身が記入後,直接日本商工会議所宛に返送
調査実施者 日本商工会議所・人材ニーズ調査専門委員会(委員長 佐藤博樹)

委託先:株式会社リクルート、株式会社リクルートリサーチ
DOI
委託者(経費) 通商産業省(現,経済産業省)産業政策局
寄託時の関連報告書・関連論文 「成長と人材 ― 伸びる企業の人材戦略」,佐藤博樹・玄田有史 編,勁草書房,2003年2月
なお、人材ニーズ調査全般については、「人材ニーズ調査」、日本商工会議所、2000年2月
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など [企業調査票][従業員調査票]
主要調査事項 [企業調査]

(1)経営状況・戦略
 経営者(性別,年齢,最終学歴,何代目,引き継いだ年齢,後継者),経営形態,過去3年間の正社員数,資金調達,経営戦略(これまでと今後),同業同規模の他社と比較した競争力,今後の経営方針。

(2)右腕(経営上,最も頼り)となる人材
 右腕といえる人材の有無,続柄,後継者か,性別,年齢,勤続年数,最終学歴,担当業務,右腕となった経緯,採用の経緯,直前の勤務先,採用時に期待した能力・資格,右腕として頼りになった時期,右腕となる人材が欲しいか・理由,右腕に期待する業務・能力・資格,右腕となる人材の確保の方法とキャリアへのこだわり。

(3)基幹的な人材
 最重要業務の内容と必要な能力・資格,基幹的人材の充足感,不足人数と補足方法,社外から探す方法・社外から採用しない理由,基幹的人材の能力への満足度・不満な点。

(4)従業員の能力開発
 従業員の能力開発への取組み,能力開発に力を入れている業務,開発したい能力,OJTかOFF-JTか,従業員の自己啓発支援状況・積極的でない理由,新卒採用か中途採用か,人材定着のための工夫。

(5)中途採用者
 過去3年間の中途採用者数,同一業務で2名以上中途採用した業務内容,中途採用者に関して(期待した能力・資格,採用試験の方法,業務達成度,満足度等)。

(6) 一般ニーズ調査(抄)
 過去1年間の人材の採用・活用の有無,人材の過剰感,来春(2000年)新規学卒者採用予定,現在の採用予定・意向,今後の採用・活用意向等。

[従業員調査]

(1)現在までの職業経歴
 現在の会社に勤務した年齢,転職先を探す上で利用したもの,求職活動期間,面接した会社数,現在の会社に勤めた理由,就職前に入手した現会社の情報,直前の勤務先(業種,従業員規模,最高職位,取引関係)等。

(2)これまでのキャリアと現在の仕事
 正社員としての勤務歴,出向・転職の経験,以前に経験した仕事分野,現在の会社での仕事分野,最長職種の通算経験年数,経験や技術の活用度,入社後能力発揮までの期間。

(3)これまでの教育歴と教育訓練ニーズ
 前勤務先での教育・研修,現会社での教育・研修,今後受けたい教育・研修,現会社採用後3か月間に受けた教育,現在の仕事に役立っている職業能力,今後身につけたい職業能力,教育訓練上問題点。

(4)転職による仕事や生活の変化
 年収水準の変化,直前の勤務先と比較した仕事・環境の変化と満足度,今後の職業生活への希望。

(5)属性
 性別,最終学歴,未既婚,子供の有無,配偶者就労,年収。
公開年月日 2004/02/03
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SSJDAオリジナルトピック 教育・学習
雇用・労働
バージョン 1 : 2004-02-03
特記事項  企業調査データのうち「一般ニーズ調査」を回答した企業については、「一般ニーズ調査」の回答内容も収録している。
 企業データ・従業員データをリンクする分析には、提供を受けるマージデータを利用すること。マージデータを利用する論文等を執筆する場合は、個票データの出典として,寄託者「人材ニーズ調査専門委員会(委員長佐藤博樹)」に加えて,「マージデータ(専門委員会黒澤昌子作成)」を明記すること。