東京大学

概要
調査番号 1098
調査名 CROP-IT 外交非難・自己正当化サーベイ 実験Ⅱ 米韓データ,2015
寄託者 政治と外交の対外情報発信に関する国際共同研究プロジェクト(多湖淳・小濱祥子・稲増一憲)
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
メタデータ閲覧・オンライン分析システムNesstar 利用不可
調査の概要  本調査はA国・B国という匿名の2国同士の紛争を扱った「CROP-IT 外交非難・自己正当化サーベイ 実験I 日本データ」(調査番号1097)に対して,日本・中国という実際の国を設定し,米国・韓国の2カ国で同様のサーベイ実験を行ったものである。
 具体的には,領土や領海をめぐって日本・中国の2国が争っている状況下で両国の戦闘機がとても近い距離まで接近する「ニアミス事件」が起きた際,両国政府がそれぞれ「黙っている」「相手国を非難する」「自国の行為を正当化する」という3つの行動を取った場合,それによって米国・韓国の人々の受け取り方はどのように変化するかを検証できる。

 また,それに加えて,安倍晋三首相の米議会での演説および村山富市元首相の談話を,順序を入れ替えて提示するという別のサーベイ実験を同時に組み入れることで,第二次大戦下における日本の行動についての首相によるお詫びが米国・韓国の人々からどう受け取られるかについて検証可能なように設計されている。

【調査票の設計】
 「中国と日本が,領土や領海をめぐって争っています。争いは空(領空)にまでおよんでいて,両国の戦闘機が同じ区間を飛行することが増えてきています。結果として,先日は両国の戦闘機同士がとても近い距離まで接近する「ニアミス事件」が起きました。その際に両国の政府はそれぞれ以下のようにコメントを発表しました。」というシナリオを英訳あるいは韓国語訳した文章に続いて,両国のコメントが記されている。

 コメントは「ノーコメントである。」「自国の行動は通常の監視活動の一貫であり正当なものである。」「自国の行動は通常の監視活動の一貫であり正当なものである。」「日本国/中国戦闘機の行動は極めて危険かつ異例のものであり,重大な事故を引き起こす可能性がある。」の3種類であり,日中両国がそれぞれ3種類のコメントを発表するパターンが想定できるため,3×3の9条件が存在する。
 これらのシナリオ・コメントを読んだ後,日本国・中国に対する支持,情報発信のあり方についての質問が行われる。

 加えて,首相の謝罪についてのサーベイ実験として,以下の安倍晋三首相の米議会での演説と村山富市元首相の談話について,順序を操作し,半数ごとにいずれかが先に示されるように設定した。2つの文章を読んだ後,回答者はそれぞれ「1.十分な謝罪である」「2.十分な謝罪ではない」「3.日本は謝罪する必要はない」の3つの選択肢から回答を選ぶ質問が行われた。

〔安倍晋三首相の米議会での演説〕
「戦後の日本は,先の大戦に対する痛切な反省を胸に,歩みを刻みました。自らの行いが,アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思いは,歴代総理と全く変わるものではありません」

〔村山富市元首相の談話〕
「わが国は,遠くない過去の一時期,国策を誤り,戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ,植民地支配と侵略によって,多くの国々,とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は,未来に誤ち無からしめんとするが故に,疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め,ここにあらためて痛切な反省の意を表し,心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また,この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。」

 また,上記以外に,年齢・性別・学歴・世帯収入といったデモグラフィック要因,政治的イデオロギーなどを測定する項目が調査票に含まれる。
調査対象 米国・韓国の人々
※調査の各パートにおける回答時間もデータに含まれており,極端に短い回答時間の者を分析から除外することも可能である。
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 米国データの回答者数 1,985名
韓国データの回答者数 1,983名
調査時点 2015年6月
調査地域
標本抽出
調査方法 ウェブ調査
調査実施者 政治と外交の対外情報発信に関する国際共同研究プロジェクト(多湖淳・小濱祥子・稲増一憲),
実査は株式会社日経リサーチ
委託者(経費) 本調査は,JSPS科研費「課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業」(グローバル展開プログラム)の助成を受けて行われた。
寄託時の関連報告書・関連論文 Kohama, Shoko, Inamasu, Kazunori, & Tago, Atsushi, 2016, "To Denounce, or Not To Denounce: Survey Experiments on Diplomatic Quarrels." Political Communication.
山中浩之,2015,「首相の『お詫び』,韓国の人々に効果はあるのか? 調査で判明,『謝罪』は継続してこそ効果的」『日経ビジネスONLINE』,2015年8月11日
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 米国調査票 】 【 韓国調査票
主要調査事項 (1) 国際関係について
・好感を持つ国
・国際関係について知るメディア(テレビ,ラジオなど)

(2) シナリオ実験(戦闘機ニアミス事件)
※「調査の概要」も参照。
・中国への支持度,日本への支持度
・情報発信のあり方についての感じ方(何か隠しているように感じる,今後さらに挑発的な行動をとるだろうと感じるなど)
・どちらの国により共感するか
・特定国の想定の有無,想定した国

(3) サーベイ実験(首相演説)
※「調査の概要」も参照。
・安倍首相のアメリカ公式訪問・議会演説(2015年4月)の認知
・安倍首相の演説についてどのように感じたか(十分な謝罪である/十分な謝罪ではない/謝罪する必要はない/わからない/答えたくない)
・村山富市元首相の談話(1995年)についてどのように感じたか(十分な謝罪である/十分な謝罪ではない/謝罪する必要はない/わからない/答えたくない)

【フェイス事項】
・生年,性別,居住地域
・最終学歴,世帯年収
・政治的イデオロギー
公開年月日 2017/07/03
トピック 国際比較・外交
バージョン 登録:2017年7月3日
特記事項