東京大学

概要
調査番号 1274
調査名 コホート研究による発がん要因の評価に関する研究(JACC Study),1988-2009
寄託者 玉腰 暁子
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

寄託者が利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 研究のみ

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  疫学研究の手法の1つであるコホート研究では,ある要因を持つ人と持たない人(例えば,喫煙者と非喫煙者)を何年にも渡って観察し, 病気の発生(あるいは死亡)状況を調べる。そして,ある要因を持つことは持たないことに比べ,その病気になりやすさを何倍くらい上げるかということを推計していく。今までにそのようにしてわかってきた代表的な研究成果は,たばこを吸う人は吸わない人にくらべ肺がんになりやすいということである。
 日本では,故平山雄博士により1960年代後半に6府県コホートといわれる大型のコホート研究が開始された。この研究によって,タバコを吸わない女性では,夫がたばこを吸う場合,夫がたばこを吸わない女性に比べて肺がんになりやすいことや,たばこが肺がんだけでなく他の多くの部位のがんの発生に関連していることが明らかになった。
 しかし,日本人の生活習慣(例えば,喫煙習慣,食習慣,運動習慣など)は最近,大きく変化してきているといわれている。そのような状況の中,がんによる死亡は,数,率ともに年々増加しているため,有効な治療法を研究するだけでなく,日本人における適切ながん予防法を確立することが必要と考えられる。

 JACC Studyは,文部科学省(当時文部省)の科学研究費の助成を受け,青木國雄名古屋大学教授(当時)を中心に,多施設が協力して,1988年に開始された。このコホート研究は,約12万人の一般の方々の協力を得て,最近の日本人の生活習慣ががんとどのように関連しているかを明らかにすることを目的としている。
 なお,提供データは,JACC Studyの追跡対象者の一部(80,365名)に関する,ベースライン情報と追跡結果(死亡・転出の有無と追跡期間)情報である。対象者が限定されているのは,ベースライン情報の調査項目が特殊な地区を除いたためである。
 また,調査対象地区のうち31地区(約5万人)では,ベースライン調査から約5年後に中間調査を行ったが,提供データには含まれていない。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 全国45地区に住む約12万人
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 80,365名
調査時点 ベースライン調査:1988~1990年
対象時期
調査地域 北海道 3町
東北  5町
関東  5町
中部  1市3町2村
近畿  8町2村
中国  1市1町
九州  4市9町1村
合計  6市34町5村
※四国はなし
標本抽出
調査方法 自記式問診票(ベースライン調査)
調査実施者
DOI
委託者(経費) 文部科学省(ベースライン調査当時は文部省)
寄託時の関連報告書・関連論文 https://publichealth.med.hokudai.ac.jp/jacc/achievement1.html
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 調査票 (英語版) 】
主要調査事項 (1)基本情報
・性別,生年月日

(2)既往歴
・脳卒中,高血圧,心筋梗塞,腎臓病,肝臓病,胆石,糖尿病,胃潰瘍,結核,がん,外傷,伝染病
・腹部手術歴
・輸血歴

(3)家族の健康状態
・実父・実母の状況,兄弟姉妹の数
・実父・実母・兄弟姉妹の病歴(結核,脳卒中,高血圧,心臓病,糖尿病,がん)

(4)最近1年間の健康状態
・便通,便通薬頻度
・睡眠時間,昼寝の有無

(5)これまでの健康状態
・風邪,下痢,喀痰,湿疹
・保健薬の服用
・運動習慣
・テレビ視聴時間
・学生時代の運動部経験
・検診受診状況と検診への関心

(6)食習慣
・朝食の内容
・夕食の時間帯
・米飯・みそ汁の平均杯数
・塩分の多い物・脂っこい食品の選好
・食事制限の有無
・食物摂取頻度(牛肉・卵・魚・有色・白色野菜・果物,など)
・飲物摂取頻度(コーヒー・紅茶・日本茶・中国茶)

(7)飲酒習慣
・飲酒頻度
・頻繁に飲むお酒
・一回の飲酒量

(8)喫煙習慣
・喫煙頻度
・家庭内外での受動喫煙頻度
・小・中学生の頃の家族の喫煙状況

(9)仕事の状況
・就業状態,仕事内容,座り仕事,仕事の時間帯,仕事場
・仕事場の状況(ほこり,騒音,人間関係の悩み,マイペースにできたか)

(10)身体状況・生育地
・身長,体重,20歳頃の体重,最高血圧,最低血圧
・小学校卒業までに住んでいた地域
・最後に学校に通った年齢

(11)生活態度
・生きがいの有無,判断の早さ,ストレスの多さ,仕事を急ぐか,腹の立ちやすさ,生活を楽しんでいるか,頼られているか,生まれ変わったら同じ人生を歩みたいか

(12)婚姻歴・子どもの数
・婚姻歴
・初婚年齢
・配偶者の状況
・子どもの数

(13)(女性のみ)生殖歴,子宮がん・乳がん検診
・妊娠回数,出産回数,初産年齢,初潮年齢,閉経年齢
・性ホルモン剤の使用有無・期間
・子宮がん検診,乳がん検診,乳がん自己検診
公開年月日 2020/02/19
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SSJDAオリジナルトピック 保健・医療
バージョン 登録:2020年2月19日 :
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氏名,生年月日,住所,電話番号,調査票記入日,調査票記入者,調査時間,調査地区