東京大学

概要
調査番号 0395
調査名 老研-ミシガン大学 全国高齢者パネル調査<Wave1(1987),Wave2(1990),Wave3(1993)>
寄託者 東京都健康長寿医療センター研究所
(寄託時:東京都老人総合研究所)
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  本研究プロジェクトは,東京都老人総合研究所(研究代表:前田大作)とミシガン大学(研究代表:Jersey Liang)の共同研究として1986年にスタートした。1987年には全国から層化二段無作為抽出された60歳以上の男女を対象として初回調査が行われ,その後3年ごとに追跡調査を実施している。

 この調査では,高齢者の身体的・精神的健康,家族,家族以外の社会関係,経済状態など,高齢者の保有する資源や生活の状況を様々な側面から調べている。同じ対象者を繰り返し調査する縦断研究(longitudinal study)の手法をとることにより,高齢者の資源や生活の状況の変化の様子や,変化をもたらしている要因を分析できるようになっている。また,質問項目の一部については,ミシガン大学の Survey Research Center (Institute for Social Research)が全米の成人を対象として実施した Americans' Changing Lives (ACL) 調査(1986,1989)を参考としており,それとの比較も可能である。

 本プロジェクトは2005年現在も進行中であり,2002年までに6回の調査(Wave1~Wave6)を終了している。今回寄託されたものはこのうち,1987年,1990年,1993年実施の調査(Wave1~Wave3)のデータである。

 1987年の初回調査は全国から無作為抽出された60歳以上の男女2,200人が面接調査を完了し,1990年,1993年にその追跡調査を実施した。1990年には60-62歳のサンプルを補充しており,そのデータも含まれる。
 なお,1990年調査ではランダムプローブを実施し,企画化された調査項目の妥当性の検討のために,調査項目と回答者の自由回答の内容を比較するためのプローブ用の調査票を併せて使用しているが,寄託データにはこのランダムプローブのデータは含まれていない。

 なお、以下では次の呼称を使う。
・1987年実施調査--初回調査,Wave1(W1)
・1990年実施調査--第1回追跡調査,Wave2(W2)
・1993年実施調査--第2回追跡調査,Wave3(W3)
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 全国60歳以上の男女。

※第1回追跡調査(W2)では,初回調査の回答者のほか,60~62歳(1990年当時)の男女を新規に補充。
※第2回追跡調査(W3)では,初回調査の回答者(死亡を除く)および第1回追跡調査の補充標本の回答者(代行も含む)で構成。
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ            標本数  有効  代行調査 回収率 回収率
                回収数  回収数     (死亡を除く)
[初回調査(W1)]
   正規対象者   2,700人 1,832人
   予備対象者    588人  368人
   ―――――――――――――――――――――――――――――
   合計      3,288人 2,200人  /   66.9% 67.2%

[第1回追跡調査(W2)]
   パネル標本   2,200人 1,671人 152人  76.0% 82.0%
    (含代行調査)     (1,823人)     (82.9%)(89.5%)
   補充標本     580人  366人  38人  63.1% 63.3%
    (含代行調査)      (404人)     (69.7%)(69.9%)
   ―――――――――――――――――――――――――――――
   合計      2,780人 2,037人 190人  73.3%
    (含代行調査)     (2,227人)     (80.1%)

[第2回追跡調査(W3)] 
   合計      2,441人 1,864人 197人  76.4% 83.6%
    (含代行調査)     (2,061人)     (84.4%)(92.5%)

※なお,W1~W3のいずれの調査にも回答した人(代行を含まない)は1,369人である。
調査時点 1987 ~ 1993
[初回調査(W1)]    1987年11月
[第1回追跡調査(W2)] 1990年11月
[第2回追跡調査(W3)] 1993年10月
対象時期 1987 ~ 1993
調査地域 日本
全国
標本抽出 確率: 層別抽出
確率: 多段抽出
[初回調査(W1)] 層化2段無作為抽出法
 第1次の抽出単位は1985年国勢調査の「調査標準地域」で,人口規模と地理的位置を考慮して層化,60歳以上の人口に比例するように192の「調査標準地域」を抽出。第2次の抽出単位は個人であり,等間隔抽出法により住民基本台帳を用いて2,700人を正規の調査標本として抽出。併せて予備の調査標本を1,522人抽出。

[第1回追跡調査(W2)] 初回調査の回答者2,200人および60~62歳(1990年当時)の補充標本で構成。補充標本は60~62歳の年齢階級の標本抽出率が63歳以上のパネルの標本抽出確率(1990年当時)とほぼ等しくなるようにして,580人を抽出。

[第2回追跡調査(W3)] 初回調査の回答者のうち第1回追跡調査で死亡が判明した人(163人)を除く2,037人および第1回追跡調査の補充標本の回答者(代行も含む)404人,計2,441人を対象。
調査方法 個別面接法
[初回調査(W1)] 調査票を用いた訪問面接法。正規の調査標本2,700人のほか,予備の調査標本1,522人中588人に調査を試みた。

[第1回追跡調査(W2)] 調査票を用いた訪問面接法。病気や認知能力が低いため調査に応じられない対象者については,対象者のことをよく知っている家族などに対して代行調査を実施し,客観的な情報(対象者の学歴,就業状況,世帯構成,身体的健康)を調査。なお、パネル対象者中「転居」「住所不明」等で回収できなかった人に対して再調査を実施。

[第2回追跡調査(W3)] 調査票を用いた訪問面接法。住民基本台帳に基づき,事前に対象者の所在および死亡確認を行った。第1回追跡調査と同様に代行調査を実施したが,代行調査の対象者を重い疾患をもっている人および長期不在の人に限定。なお、回収できなかった人のうち,本調査で強硬に拒否した人を除き、再調査を実施。
調査実施者 東京都老人総合研究所,ミシガン大学。実地調査は(社)中央調査社
DOI 10.34500/SSJDA.0395
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 (1) 「老研―ミシガン大 全国高齢者パネル調査 wave1(1987)~wave3(1993) コードブック」,東京都老人総合研究所・ミシガン大学 (これは下記報告書 (2) の第2章「研究対象と方法」からの抜粋(ただし,一部修正)である。)
(2) 「高齢者の生活と健康に関する縦断的・比較文化的研究」,短期プロジェクト研究報告書,1999年,(財)東京都老人総合研究所
(3) 「後期高齢期における健康・家族・経済のダイナミクス」,短期プロジェクト研究報告書,2002年,(財)東京都老人総合研究所
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など [1987年調査票][1990年調査票][1993年調査票]
主要調査事項  ○…質問項目あり,×…質問項目なし,★…質問項目には含まれないがデータ上は情報あり,※…条件やワーディングが異なるなど比較の際には特に注意が必要なもので報告書には「注意点」として記載されているもの。
                    [W1] [W2] [W3]
                    1987 1990 1993
(1)基本属性など
・地域特性               ★  ★  ★
・移動状況               ×  ★  ★
・生年月日               ○  ○  ○
・性別                 ○  ○  ○
・就学年数               ○  ○  ×
・死亡の状況              ★  ★  ★

(2)就労
・現職の有無              ○  ○  ○
・現職の内容(職業コード)        ○  ○  ○
・職業威信スコア            ○  ○  ○
・年間労働月数             ○  ○  ×
・週あたり労働日数           ○  ○  ○
・1日の労働時間             ○  ○  ○
・退職の有無              ○※ ○※ ×
・退職の時期              ○  ○  ×
・退職の有無(以前)           ○  ○  ×
・退職の時期(以前)           ○  ○  ×
・最長職は現職か            ×  ○  ×
・最長職の内容(職業コード)       ○  ○※ ○

(3)家族
・婚姻状況               ○  ○  ○
・結婚時期               ○※ ○  ○※
・離死別時期              ○※ ○  ○※
・子ども数               ○  ○  ○※
・配偶者の就労
  配偶者の現職有無          ○※ ○  ×
  配偶者の現職内容(職業コード)    ○※ ○  ×
  配偶者の年間労働月数        ○※ ○  ×
  配偶者の週あたり労働日数      ○※ ○  ×
  配偶者の1日の労働時間        ○※ ○  ×
  配偶者の現職は最長職か       ○※ ○  ×
  配偶者の最長職内容         ○※ ○  ×
・配偶者の就学年数           ○※ ○  ×
・同居者数               ○  ○  ○
・同居者の続柄,年齢,性別,世帯主か  ○  ○  ○
・成人子との同居開始時期        ○  ○  ×
・別居子の有無             ○  ○  ○
・別居子数               ○  ○  ○
・1時間以内別居子数           ○  ○  ○
・孫の数                ○  ○  ×
・別居子交流頻度            ○  ○  ○
・最も親しい子との交流頻度       ○  ○  ×
・1年以内の兄弟姉妹喪失経験       ○  ○  ○※
・1年以内の子ども喪失経験        ○  ○  ○※

(4)家族以外の社会関係
【友人・近隣,グループ参加(社会的統合)】
・親友数                ○  ○  ○
・近所づきあい数            ○  ○  ×
・友人・近所・親戚電話接触頻度     ○  ○  ○※
・友人・近所・親戚対面接触頻度     ○  ○  ○
・1年以内の親友喪失経験         ○  ○  ○※
・所属グループ数            ○  ○  ○
・グループ参加頻度           ○  ○  ○
・グループ世話役数           ○  ○  ×
・孤立感                ○  ○  ○
・理解者の有無             ○  ○  ×
【社会的支援】
・心配事の傾聴者と程度         ○  ○  ○※
  1番,2番の傾聴者          ○  ○  ○
・いたわりを示してくれる人と程度    ○  ○  ○※
  1番,2番のいたわり者        ×  ×  ○
・周囲の心の支えへの満足度       ○  ○  ○
・病気の世話をあてにできる人と程度   ○  ○  ○※
  1番,2番にあてにできる人      ○  ○  ○
  1年以内の病気の世話程度       ○※ ○※ ○※
・経済的援助をあてにできる人と程度   ○※ ○  ○※
  1年以内の経済的援助程度       ○  ○  ○
・ちょっとした手助けしてくれる人と程度 ×  ×  ○
  1番,2番に手助けしてくれる人    ×  ×  ○
・病気世話や経済的援助への満足度    ○  ○  ○
・周囲からの頼まれ事の程度       ○  ○  ○※
・周囲からの小言,文句の程度      ○  ○  ○※
・周囲からの世話焼きの程度       ○  ○  ×
・周囲の人の自分にとっての経済的負担の
 程度                 ○  ○  ○※
・話をきいてあげる程度         ○  ○  ○
・励ます,慰める程度          ○  ○  ○
・周囲への援助提供の有無と頻度     ×  ×  ○
・自分の思いやりは十分か        ○  ○  ○
・周囲への役立ち感           ○※ ○※ ×
・周囲にしてあげる事は十分か      ○  ○  ○※

(5)身体健康
・疾患有無と日常生活の支障度      ○  ○※ ○※
・視力,視力補助具使用の有無      ○  ○  ○
・聴力,聴力補助具使用の有無      ○  ○  ○
・ADLの自立の程度            ○  ○  ○※
  3年前にも困難だったか        ×  ×  ○
  いつから困難か           ×  ×  ○
  いつ回復したか           ×  ×  ○
  手助け者の有無と頻度        ×  ×  ○
  1番,2番の手助け者         ×  ×  ○
・IADLの自立の程度           ○  ○  ○※
  3年前にも困難だったか        ×  ×  ○
  いつから困難か           ×  ×  ○
  いつ回復したか           ×  ×  ○
  手助け者の有無と頻度        ×  ×  ○
  1番,2番の手助け者         ×  ×  ○
・身体的能力              ○  ○  ○※
  3年前にも困難だったか        ×  ×  ○
  いつから困難か           ×  ×  ○
  いつ回復したか           ×  ×  ○
・1年以内失禁の有無           ○  ○  ○
・2週間以内に床についた日数       ×  ○  ○
・主観的健康感             ○  ○  ○
・同年代との健康度比較         ○  ○  ○
・1年前との健康度比較          ○  ○  ○

(6)保健行動(受療行動,生活習慣)など
・医師受診回数(3ヶ月以内)        ○  ○※ ○
・入院日数               ○※ ○※ ○※
・入院時期と理由            ×  ×  ○
・歯医者受診回数(1年間)         ×  ×  ○
・健康診断頻度             ×  ○  ×
・かかりつけ医の有無          ×  ○  ×
・精神面相談回数(3ヶ月以内)       ○  ○  ×
・整体・鍼灸等利用回数(3ヶ月以内)    ×  ○  ×
・服薬有無および定期的か否か      ○  ○  ×
・保健・福祉サービス利用有無      ×  ×  ○
・身長                 ○  ○  ○
・体重                 ○  ○  ○
・1日の睡眠時間             ○  ○  ×
・庭仕事,体操,散歩の頻度       ○  ○  ○
・朝食頻度               ○  ○  ×
・間食頻度               ○  ○  ×
・飲酒有無と頻度,量          ○  ○  ○
・飲酒による障害経験の有無       ×  ○  ×
・喫煙有無と量             ○  ○  ○

(7)精神健康,主観的幸福感
・認知障害(SPMSQ)            ○  ○  ○
・抑うつ尺度(CES-D)           ○※ ○※ ○※
・1年以内の抑うつ感有無         ○  ○  ×
・自尊感情               ○※ ○※ ×
・人生満足度尺度(LSI-A)         ○  ○  ○※
・モラール尺度(PGCモラール)       ○※ ○※ ○※
【領域別満足度】
  健康状態満足度           ○  ○  ○
  住まい満足度            ×  ×  ○
  住環境満足度            ×  ×  ○
  経済状態満足度           ○  ○  ○
  仕事満足度             ○  ○  ○
  配偶者満足度            ×  ×  ○
  家族満足度             ×  ×  ○
  友人満足度             ×  ×  ○
  全体的な生活満足度         ×  ×  ○

(8)経済
・住居形態               ○※ ○※ ○
・やりくりの苦労の程度         ○  ○  ○
・同年代との経済状態の比較       ○  ○  ○
・収入・蓄えの有無           ○  ○  ○
・配偶者と合わせた年収額        ○  ○  ○
・世帯全体の年収額           ○  ○  ○
・収入源                ×  ×  ○
・諸支出の負担者            ×  ×  ○
・諸支出の1番の負担者・同居の有無    ×  ×  ○

(9)その他
【ライフイベント(ストレス)】
・様々なライフイベントの有無      ○※ ○※ ○※
【locus of control】
・locus of control尺度         ○  ○  ○※
・health locus of control        ×  ×  ○
【家族規範】
・老親扶養への態度           ×  ×  ○
・既婚子の親との同居への態度      ×  ×  ○
・寝たきりのときどうしたいか      ×  ×  ○
【social desirability】         ○※ ○※ ×

(10)調査員観察             ○  ○  ○
公開年月日 2006/01/25
CESSDAトピック 詳細はこちら

所得、財産、投資・貯蓄
健康一般とウェルビーイング
雇用
退職
高齢者
家族生活と結婚
社会行動と社会的態度
SSJDAオリジナルトピック 保健・医療
社会・文化
バージョン 1 : 2006-01-25
特記事項 ・本データを使用した論文・学会発表等の最新リストは,研究プロジェクト(JAHEAD)のホームページ( http://www2.tmig.or.jp/jahead/ )に掲載されています。二次分析にあたっては,これまでの研究と重複がないかをご確認ください。
・謝辞(citation, acknowledgement)の書き方は、データとともに配布されるreadmeファイルを必ずご確認ください。