概要 |
調査番号
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0564
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調査名
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武漢市機械工業における労務管理と労働者の職務意識に関する調査,1997
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寄託者
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清川雪彦
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利用申込先・承認手続き
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利用方法の詳細はこちら
SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる |
教育目的(授業など)の利用
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教育(授業・卒論等)も可 |
利用期限
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一年間 |
データ提供方法
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ダウンロード |
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis
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利用不可 |
調査の概要
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1980年代以降多くのアジア諸国は,経済自由化政策への転換が急速に進展した。発展途上国の工業化は,大量の外資の流入により,資本や技術,経営資源の移転は進みつつあるが,その成否は労働力(含む直接監督者層)の質の向上如何にかかっている。 本調査研究は,そうした近代的工業労働力形成の問題を,いわゆる合理的な「経済人」の枠組みを離れ,労務管理あるいは職務意識という労働者個人の態度やモラール(士気)を規定する心理的価値付け(価値意識)の側面から捉え明らかにしようと試みたものである。
高いモティベーションを有するには,昇給や昇進といったインセンティヴだけでなく,生産現場や企業組織に対する心理的帰属感,あるいは工場形態による生産方法や職務管理および職場生活などへの肯定感,さらにはそこで支配している価値観や共通意識への共鳴など(それらは総称してコミットメントと呼ばれる)が,当然その前提として存在していなければならない。 言い換えれば,途上国の工業労働力の質を問題にする場合,単に労働生産性や狭義の労務規律,あるいは学歴水準など外的に観察可能な側面だけでなく,労働者個人の価値観や意識,とりわけモティベーションに深く関連する職務意識や態度こそが,決定的に重要な意義を有する。
こうした問題意識から,1985年から1998年の間に予備調査,パネル調査等を含め9回,インド,中国において工場労働者の職務意識に関わる現地調査を,現地研究者,現地企業等の協力を得て行い,比較分析している。標本数は累計1000名を超える。 現地調査の過半は,文部省の科学研究費(複数)のほか,日経奨励財団や松下国際奨学財団,日大商学部特別研究費等々の助成を受けて実施された。
各調査対象とも,基本的にはチームワークや労務規律,あるいは品質意識や広義の熟練などが問われる典型的工場生産システムを有する(と想定される)機械産業部門より若干の企業が選択されている。 ただし季節労働者や非組織部門のムスリム労働者の意識や勤務態度など,かなり限定された問題を考察しようとする工場調査にあっては,当然それらの対象を最も典型的な形で含む産業部門(この場合は製糖業と製陶業)から企業ないし作業場が抽出されている。
インドでの調査は,現地研究者に斡旋役を依頼し,彼らを通じ製糖工場や電器機械工場あるいは製陶協会などの紹介を受けた。 他方中国の調査の場合には,まず共同研究プロジェクトが組織され,その分析目的(企業レベルの総合調査)に応じ約150企業が系統抽出法により選出された後,その中から企業改革の進展度や所有形態などの特性を考慮し有意抽出されている。 このように企業の選択は,調査の実施可能性に大きく制約されざるをえないが,最終的調査対象は労働者個人(およびその比較参照グループとしての管理者)であるから,上記のごとく抽出された企業を第1段(中国の場合は第2段)の集落とし,そこから労働者・管理者をそれぞれ相異なる副母集団より,乱数表に基づき一定数無作為に抽出し実施された。
ここに収録の調査はそのうち,1997年中国武漢市の機械工業の従業員を対象とし,武漢市政府の企画研究室の協力のもと実施された調査である。中国では1993年の第14期3中全会において市場経済化促進政策の再確認決議がなされ,経営メカニズム転換条例の制定とともに,各企業には大幅な自主裁量権が改めて保証され,市場改革が本格化した。さらに1995年には労働法が制定され,本調査はその後に行われたものであるが,武漢市という調査対象地域全体の改革意識の遅れが指摘されている。
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データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計)
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量的調査: ミクロデータ
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調査対象
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中国武漢市の機械工業に属する4企業の従業員(労働者及び管理者)
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調査対象の単位
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個人
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サンプルサイズ
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222人
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調査時点
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1997/01/01
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対象時期
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調査地域
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中国武漢市
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標本抽出
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当初4企業の抽出は,企業改革の進展度により,改革の進んだ企業と遅れた企業をそれぞれ有意抽出することになっていたが,その後現地調査の実施直前になって武漢市より変更の要請などがあり,結局厳密な意味でそうした分類による有意抽出とすることはできなかった。 サンプリングは,中間管理者と労働者をそれぞれ副母集団と考え,武漢市政府より認可された標本総数を,調査可能数の観点から有効に割り当て,その割り当て範囲内で乱数表により単純無作為抽出を行った。
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調査方法
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他記式調査票に基づく面接法(一部、自記式) 中国語の調査票は,まず日本語の調査票を十分試行・吟味のうえ作成し,そこからの翻訳により現地語へ移し替えた。 1人当たりの面接時間は少なくとも30~40分を要する密度の濃いものである。 原則,勤務時間内,生産現場で通常会議室や応接室が提供され,1対1の面接方式である。ただし1企業のみグループ面接(同時に十数名を1ヵ所で自記式にて面接)であった。 面接調査員は,本調査に当たっては,一橋大学の中国人留学生(院生)3名に加え,武漢市政府の研究員も一部参加して行った。
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調査実施者
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清川雪彦
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DOI
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委託者(経費)
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寄託時の関連報告書・関連論文
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清川雪彦『アジアにおける近代的工業労働力の形成 ―経済発展と文化ならびに職務意識―(一橋大学経済研究叢書別冊)』,2003年2月,岩波書店
清川雪彦・関権・高田誠「労働条件は職務意識を決定する主要因か? ―武漢市機械工業における意識調査を中心に―」,『大原社会問題研究所雑誌』507号,2001年2月
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SSJDAデータ貸出による二次成果物
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二次成果物一覧はこちら
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調査票・コードブック・集計表など
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[調査票]
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主要調査事項
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(1)属性等 職位,出生年,年齢,性別,出身地,入社年,勤続年数,職歴,最終学歴,給料(合計,基本給,諸手当等),現在の賃金水準への昇級年・昇給額,未既婚,子どもの数,同居家族人数,働いている家族数,主たる所得稼得者,家族の総月収。
(2)職務満足・競争・公平等 昇給と昇進の選択,企業に期待する労働条件の実現,賃金水準の満足度,拝金主義,職場の人間関係の満足度,仕事の満足度,重視している生活,企業内での配置替え,転職への考え,下海の希望,企業からのレイオフ,退職後に家族が就職できる制度への評価,企業が自主的に職工を採用することへの考え,欠勤者の仕事の補充,仕事への競争の持込み,個人間の競争とグループ間の競争,出来高給の採用,出来高給と時間給,年功賃金と能力給,賃金に反映されているもの,工場の賃金体系への考え,経営者・管理者・労働者間の賃金格差,ボーナス水準の満足度,休日制度や労働時間の満足度,週休2日制度実施への考え,最も親しい友人,職場で問題がおきた時の相談相手,福利厚生施設の満足度。
(3)近代性意識や職務規律 怠惰な労働者の解雇,企業の株式会社化,鉄飯碗や大鍋飯への考え,労働契約制による鉄飯碗や大鍋飯の改革,賃金等の教育水準に応じた決定,能力があれば労働者も幹部になれる,企業内の人物評価の基準,職務規律に厳しい管理者,企業の非生産部門,労働に応じた分配の意味,職業の評価,現工場での定年までの就労意向,同じ仕事が子どもに提供される場合,よい仕事の意味,転職の際の選択基準,企業の競争,昇進には「関係」が必要,工場の規則,工場経営者に重要な資質。
(4)熟練・技術・品質意識 熟練の形成に重要な要因,管理者として最も重要な能力,新設備導入・技術革新への対応,古い機械を廃棄しての新設備の導入,新設備導入後の希望,国家標準・機械工業部標準の認知と使用経験・入手方法,製品の品質差に応じた価格差,生産量増加か品質改善か,製品検査・品質検査,QCサークルの目的の認知,全面品質管理活動,上司からの直接の技術指導,上司と話したり食事したりする機会,熟練や技能水準の引き上げに必要なこと,外国機械の導入の有効性,労働組合の生産性向上に対する取り組み,経営内容改善に重要なこと,品質改善に有効なこと。
(5)補充質問 鉄飯碗制度,昇進と仕事年限の連結,技術を身につけるには,管理者と労働者が同じ食堂で食事をすること,企業全体で行う娯楽活動,従業員の改革案の提出,福利施設の増加。
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公開年月日
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2009/05/19
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CESSDAトピック
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詳細はこちら
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SSJDAオリジナルトピック
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国際比較・外交
雇用・労働
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バージョン
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登録:2009年5月19日 :
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特記事項
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