東京大学

概要
調査番号 0858
調査名 民事訴訟利用者調査,2011
寄託者 日弁連法務研究財団 理事長 高橋宏志
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  本調査は「民事訴訟制度研究会」の行った「日本の民事裁判制度についての意識調査」である。本調査は,訴訟経験者に,実際に訴訟を利用してみて,訴訟手続,訴訟手続関与者,訴訟制度等についてどのような感想を持ったかを尋ねたものであり,その目的は,訴訟利用者の声を反映したよりよい民事訴訟制度をつくるための基礎資料を得ることにある。

 司法制度改革審議会は2002年に各種の提言をなすにあたって,「国民に利用しやすい民事訴訟制度の在り方」を検討する基本的な資料とすべく,「民事訴訟利用者調査」(2000年)(以下,「2000年調査」と呼ぶ)を実施した。その後,民事訴訟法の改正や,裁判迅速化法の施行といった環境の変化をふまえ,民事訴訟制度をめぐる各種改革が利用者にどのように評価されたかを検証し,継続した制度改革に反映させるべく,継続調査を2006年に実施した(以下,「2006年調査」と呼ぶ)。本調査は,2006年調査から5年後に当たる2011年に実施された継続調査である。

 2006年調査では,2000年調査に参画したメンバーを含む研究者等による「民事訴訟制度研究会」が結成され,調査が実施された。今回の調査についても,民事訴訟制度研究会が2010年11月より継続調査を実現すべく準備を進めた。なお,本調査の実施にあたって,最高裁判所および日弁連法務研究財団の協力があったが,調査は民事訴訟制度研究会が中立的な立場で行っている。

 本調査では,より具体的に以下の2点を明らかにするよう試みている。
 まず第1点は,民事訴訟の現実の利用者による訴訟制度の各側面に対する評価の現状を明らかにすることである。そのため本調査では,訴訟に至る経緯,弁護士へのアクセスの経緯,訴訟の利用動機,訴訟過程と結果の評価,裁判官,弁護士,裁判所職員に対する評価,訴訟制度全般に関する評価について詳細な質問項目を設定している。
 第2点は,上記民事訴訟利用者の制度に対する評価の判断構造を明らかにすることである。そのため本調査では,訴訟過程の諸評価と当該評価に影響を及ぼすと思われる事件や当事者の属性,さらには手続の諸特徴について質問項目を設けた。これらの対比を通じて,当該制度評価に至った原因分析のための基礎情報を得ることができる。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査: ミクロデータ
調査対象 2011年6月1日~30日に地裁で終局した民事通常事件の当事者
調査対象の単位 個人,組織
サンプルサイズ 調査対象者数 2,406人,回収数 770人,回収率 32.0%
調査時点 2011年8月22日~11月4日
対象時期
調査地域 全国(ただし,東日本大震災により大きな被害を受けた盛岡地裁,仙台地裁,福島地裁,水戸地裁管内の事件,および上記地裁の管内に住所を有する当事者は,被害の状況を鑑み調査の対象外とした。)
標本抽出
 2010年の民事通常事件に関する統計資料を調査事件の抽出のための参考情報として利用し,層化なし確率比例二段抽出法を採用して抽出を行った。地裁(本庁および支部)を下位集団とみなし,はじめに調査対象になる地裁を一定数無作為抽出した後,抽出された地裁で扱った事件の中からさらに一定数の調査対象となるサンプル事件を抽出した。
 調査対象事件および当事者の選定に関しては,2000年調査,2006年調査との連続性を維持する意味もあり,概ね同調査と同じ基準を用いている。ただし,本調査の実施前に東日本大震災が発生したこと,および近時の特殊事情として,いわゆる過払金返還請求訴訟が一時的な増加を見せていることなどから,それらの点に関しては,2006年調査にはない扱いを行った。
調査方法 郵送による質問紙調査
調査実施者 民事訴訟制度研究会,実査は(株)サーベイリサーチセンター
DOI
委託者(経費)  
寄託時の関連報告書・関連論文 「『日本の民事裁判制度についての意識調査(2011年)』報告書」,民事訴訟制度研究会,2012年8月
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調査票・コードブック・集計表など [調査票]
主要調査事項  調査票は自然人用と法人用の2種類あるが,データは両者を統合したものである。問1~問30までの設問はすべて共通で,若干の選択肢等の内容が異なるのみである。ただし,フェイスシートの設問は異なっている。    

(1)事件の内容,当事者・相手方
事件の類型,訴額,裁判の原因が生じた時期,裁判に要した期間,回答者の相手方の属性  
 
(2)裁判に至った経緯
裁判前の行動,原告か被告か,欠席判決事件か否か,裁判を起こした理由・裁判に応じた理由,弁護士の有無,弁護士の相談時期,弁護士を依頼しなかった理由,訴訟を躊躇したか,躊躇の理由  
 
(3)手続過程・関与者評価
裁判にかかった費用の予測とその情報源,費用の評価,裁判期間の予測と情報源,裁判期間の評価,裁判期間が長いと思った段階,裁判過程の評価,裁判官の印象,裁判官の満足度,裁判過程と裁判官の印象根拠,裁判所職員への印象,裁判所職員の満足度,自分の弁護士の印象,自分の弁護士の満足度,相手の弁護士の印象  
 
(4)裁判結果の評価
終局区分,判決・和解内容のわかりやすさ,判決の理由づけへの納得,不服申立の有無,取り下げ理由,裁判結果の内容,相手方の義務の履行状況,相手方への強制執行,自分側の義務の履行状況,自分側の受けた強制執行,結果の有利・不利,裁判結果の評価,裁判結果の満足度  
 
(5)裁判制度・法律評価
裁判制度や法律への評価  
 
(6)フェース項目  
【自然人用】  
性別,年齢,職業,勤務先の業種,最終学歴,世帯年収,裁判は単独か合議か,人証調べ手続きの有無,裁判に立ち会った頻度・場面,本件以外の裁判経験,回答者の立場(当事者か法定代理人か),調査票回答に関する弁護士への相談の有無  
 
【法人用】  
業種,資本金,従業員規模,回答者の所属セクション,裁判は単独か合議か,人証調べ手続きの有無,裁判に立ち会った頻度・場面,本件以外の裁判経験,調査票回答に関する弁護士への相談の有無  

※調査項目の詳細については,調査票を参照。
公開年月日 2013/08/07
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バージョン 登録:2013年8月7日 :
特記事項