概要 |
調査番号
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1186
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調査名
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生活と防災についての社会意識調査,2014-2015
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寄託者
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村瀬 洋一
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利用申込先・承認手続き
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利用方法の詳細はこちら
SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる |
教育目的(授業など)の利用
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教育(授業・卒論等)も可 |
利用期限
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一年間 |
データ提供方法
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ダウンロード |
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis
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利用不可 |
調査の概要
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本調査は,東日本大震災の被災地最大の都市である仙台市と,原発事故の影響が強かった福島市,被災地から遠い首都である東京都において,意識や行動の比較のために,無作為抽出による住民への質問紙調査を行ない,被害の状況を把握したものである。
大震災から数年が経過したが,未だに復興が進まない地域も多い。現状での日本における大きな課題としては,被災地以外での,震災に関する関心が薄れている事と,復興政策や原発政策に関して国民的合意がない事が挙げられるだろう。しかも,厳密な無作為抽出を伴う大規模な社会調査は少なく,被害の実態や,被害と社会階層との関連は,必ずしも明らかではない。津波被害と原発事故があまりにも深刻なものであったため,報道関係者や研究者の関心はこの2つの被害に集中している。しかし,本調査ではむしろ,震災が広い範囲の多くの人に被害を与えたことに注目し,それを偏らず,正確に把握することを目指した。
本調査には2つの特徴がある。第1に,階層的要因に注目していることである。震災被害は,自然災害であるだけに,一様に,誰彼の区別なく人々を襲うものであるが,被害に対処する資源の配分,機会の多さなどにおいて,所得,職業など社会階層にかかわる諸要因の影響が見られるのではないか,というのが1つの大きな仮説であった。そのため,質問紙では社会階層に関わる項目を充実させている。第2に,被害の多様性に注目している点である。震災の被害は,確かに甚大であるが,それは人的被害や住宅・職場の物理的破壊にとどまらず,精神的なもの,社会的なものを含めて,非常に多様である。本調査では,その多様性をとらえられるよう,客観的被害,主観的被害をなるべく幅広くすくい取るような質問項目を配置するとともに,被害とは言えないさまざまな震災の影響をも調査の対象とすることにした。
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データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計)
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量的調査: ミクロデータ
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調査対象
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(1)2014 東京都調査
東京都の20歳以上の男女
(2)2015 仙台調査
仙台市の20歳以上の男女
(3)2015 福島調査
福島市の20歳以上の男女
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調査対象の単位
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個人
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サンプルサイズ
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(1)2014 東京都調査
標本数 1500人
有効回収数 738人
回収率 49%
(2)2015 仙台調査
標本数 1800人
有効回収数 1210人
回収率 67%
(3)2015 福島調査
標本数 2100人
有効回収数 1452人
回収率 69%
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調査時点
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2014 ~ 2015
(1)2014 東京都調査
2014年11月6日から12月31日
(2)2015 仙台調査
2015年3月5日から2015年4月30日
(3)2015 福島調査
2015年6月4日から2015年7月31日
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対象時期
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2014 ~ 2015
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調査地域
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宮城県
福島県
東京都
(1)2014 東京都調査:東京都
(2)2015 仙台調査:仙台市
(3)2015 福島調査:福島市
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標本抽出
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混合確率と非確率
(1)2014 東京都調査
無作為抽出法 エリアサンプリング(確率比例3段抽出法)
人口分布にもとづき50地点を抽出
(2)2015 仙台調査
無作為抽出法 エリアサンプリング(確率比例3段抽出法)
人口分布にもとづき60地点を抽出
(3)2015 福島調査
無作為抽出法 エリアサンプリング(確率比例3段抽出法)
人口分布にもとづき70地点を抽出
いずれの調査も,調査員が各地点にて30の家を選び家のポストに調査票を配布し,各世帯の中の個人はお願い状によりランダムに選び回答を得た。
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調査方法
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自記式調査票:紙
いずれの調査も,留め置き調査法。学生が訪問して回収。一部は郵送回収。
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調査実施者
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立教大学社会学部社会調査グループ
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DOI
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10.34500/SSJDA.1186
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委託者(経費)
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寄託時の関連報告書・関連論文
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村瀬洋一,立教大学社会学部社会調査グループ編『東日本大震災・復興支援関連研究成果報告 生活と防災についての社会意識調査報告書―─仙台市,福島市,東京都における震災被害と社会階層の関連』2017年3月
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SSJDAデータ貸出による二次成果物
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二次成果物一覧はこちら
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調査票・コードブック・集計表など
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(1)2014 東京都調査【 調査票 / 集計表 】
(2)2015 仙台調査 【 調査票 / 集計表 】
(3)2015 福島調査 【 調査票 / 集計表 】
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主要調査事項
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共通項目(※調査によって選択肢は若干異なる場合がある)
【生活や社会について】
・満足度(生活全般,人間関係,震災後の国の仕事ぶり,震災後の県や市の仕事ぶり,仕事のやりがい)
・政治活動への参加頻度
・震災後,停電や断水などを経験した日数
・つきあいのある人,近所づきあいの内容
・社会への考え(景気回復感,原発事故・地震対策についての政府への信頼,など)
【社会全体について】
・公平感
・社会意識・政治意識(性別役割分業意識,政治に対する考え,原子力発電所に対する考え,など)
・メンタルヘルス
・階層帰属意識
【東日本大震災に関連する事柄・震災後の状況】
・震災後に引っ越したか
・震災のあった3月11日に住んでいた家の住居形態
・政党支持
・原子力発電所の今後についての意見
・震災復興に関する意見
【自身のこと】
・家族(同居人数,家族構成)
・婚姻状態
・将来の不安
・健康状態
・職業(雇用形態,従業先規模,役職,1日労働時間)
・所有財
・震災後の変化(買い物・支出について,転職経験,世帯収入)
・現在住んでいる家の住居形態
・最終学歴
・収入(個人収入,世帯収入)
・性別
・年齢
(1)2014 東京都調査
【生活や社会について】
・現在住んでいる市区町村への合計居住年数
【社会全体について】
・復興の速さについての感じ方
【東日本大震災に関連する事柄】
・経験した被害の内容
【自身のこと】
・議員の活動について
・震災後訪問地域
(2)2015 仙台調査
【生活や社会について】
・仙台市への合計居住年数
・3月11日の地震のときにいた場所
・被災者意識
・幸福度
・1978年の宮城県沖地震の経験
・経験した被害の内容
【社会全体について】
・復興の速さについての感じ方
【震災後の状況】
・仙台市への信頼(市長,市議会,市職員)
・市議の専門性向上への意見
・仙台市議会の議員定数への意見
【自身のこと】
・財産被害額
(3)2015 福島調査
【生活や社会のこと】
・福島市への合計居住年数
・3月11日の地震のときにいた場所
・被災者意識
・幸福度
・今後も福島市に住み続けたいか
・経験した被害の内容
【社会全体についてのこと】
・震災復興政策についての考え(県外への移住支援,県外への保養活動等への支援)
【震災後の状況】
・復興の速さについての感じ方
・復興への道筋がついたと思うか
【自身のこと】
・財産被害額
・住民票が福島市内にあるか
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公開年月日
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2018/08/24
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CESSDAトピック
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詳細はこちら
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社会階層と社会集団
宗教と価値観
社会行動と社会的態度
社会変動
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安全・犯罪・災害
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バージョン
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1 : 2018-08-24
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特記事項
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