東京大学

概要
調査番号 1476
調査名 老研-ミシガン大-東大 全国高齢者パネル調査<Wave8>,2012
寄託者 東京都健康長寿医療センター研究所
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要 本研究プロジェクトは,東京都老人総合研究所(研究代表:前田大作)とミシガン大学(研究代表:Jersey Liang)の共同研究として1986年にスタートした。1987年には全国から層化二段無作為抽出された60歳以上の男女を対象として初回調査(Wave1)を行い,その後,1990年(Wave2)に60~62歳,1996年(Wave4)に60~65歳,1999年(Wave5)に70歳以上のサンプルを補充・追加しながら,2006年(Wave7)まで3~4年ごとに追跡調査を実施した。1999年のWave5からは,調査実施主体に東京大学が加わった。

 本調査では,高齢者の身体的・精神的健康,家族,家族以外の社会関係,経済状態など,高齢者の保有する資源や生活の状況を様々な側面から調べている。同じ対象者を繰り返し調査するパネル調査,あるいは縦断研究(longitudinal study)の手法をとることにより,高齢者の資源や生活の状況の変化の様子や,変化をもたらしている要因を分析できるようになっている。

 今回公開するのは,2012年に実施されたWave8の調査である。Wave8は,それ以前のWaveや研究課題の継承に加えて,次の2つの特徴を有している。第一に,戦後生まれのコホートを含む60~92歳の新しい対象者が調査に加わったこと,第二に,「体力・身体測定」(握力,歩行速度,身長・体重計測)が導入されたことである。また,Wave8では,新たな質問項目や体力・身体測定の導入に伴い,Wave7の調査に含まれていた質問項目のいくつかが削除または変更されている。特に,Wave8以前より追跡してきた対象者については,高齢であることを考慮し,質問項目の大幅な削減を行った。

 資料によって各Waveの呼び方が統一されていないが,以下のように対応している。

 ・Wave1(W1)…第1回調査,1987年調査,初回調査
 ・Wave2(W2)…第2回調査,1990年調査,第1回追跡調査
 ・Wave3(W3)…第3回調査,1993年調査,第2回追跡調査
 ・Wave4(W4)…第4回調査,1996年調査,第3回追跡調査
 ・Wave5(W5)…第5回調査,1999年調査,第4回追跡調査
 ・Wave6(W6)…第6回調査,2002年調査
 ・Wave7(W7)…第7回調査,2006年調査
 ・Wave8(W8)…第8回調査,2012年調査

 このうち, Wave1からWave3までのデータは 0395, Wave4のデータは 0679, Wave5とWave6のデータは 0823,Wave7のデータは1185として公開されている。

 また,第4回調査までは,ICPSR(Inter-university Consortium for Political and Social Research http://www.icpsr.umich.edu)のデータアーカイブにおいても,"National Survey of the Japanese Elderly" として公開されている(2022年8月現在)。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計)
調査対象 Wave8以前から追跡を継続する「継続対象者」(Wave1,Wave2,Wave4,Wave5より参加する対象者)と, Wave8(2012)年に新たに無作為抽出された「新規対象者」(2012年8月末時点で満60~92歳の男女)。
(継続対象者と新規対象者のデータは別ファイルとして提供されます)
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 継続対象者:死亡・施設入所を除く対象数1,903人,有効回答者数1,490人,回収率78.3%
新規対象者:死亡・施設入所を除く対象数2,461人,有効回答者数1,450人,回収率58.9%

※回答者数には,代行調査(下記 [調査方法]参照)への回答を含む。
※継続対象者における郵送調査の対象者および回答者は含まれない。
調査時点 2012年9月末~12月
※9月末~10月に実施した一次調査で本人面接・代行調査ができなかった一部の継続対象者に限り,12月の再調査(二次調査)で短縮版の調査票を用いている。
対象時期
調査地域 全国
標本抽出
継続対象者:wave7までに1回以上協力した者
新規対象者:層化二段無作為抽出法
調査方法 調査票を用いた訪問面接法(面接調査と体力・身体測定を含む)

※対象者本人への面接調査を基本とするが,重い病気などで本人が回答不能の場合は,家族などへの代行調査を実施した。
※事前に施設入所が判明,またはその他の理由で訪問調査が困難と判断された継続対象者104人については,代理回答可の郵送調査が行われた。
調査実施者 東京都老人総合研究所(現:東京都健康長寿医療センター研究所),東京大学高齢社会総合研究機構,ミシガン大学,実査は(社)中央調査社
DOI
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 『中高年者の健康と生活 No.4-「長寿社会における暮らし方の調査」2012年調査の結果報告-』,東京都健康長寿医療センター研究所・東京大学高齢社会総合研究機構・ミシガン大学,2014年2月
『高齢者の健康と生活に関する縦断的研究-第8回調査(2012)研究報告書-』,東京都健康長寿医療センター研究所 社会参加と地域保健研究チーム,2015年
『老研―ミシガン大―東大 全国高齢者パネル調査 <Wave 8(2012)> コードブック』,東京都老人総合研究所(現:東京都健康長寿医療センター研究所)・東京大学高齢社会総合研究機構・ミシガン大学,2022年1月
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 継続調査票】 【新規調査票】 【代行調査票】 【欠票調査票】 【郵送調査票】 【コードブック
主要調査事項 (1)基本属性など
地域特性,移動状況,生年月,性別,死亡の状況,教育年数(本人・配偶者・親),など
 
(2)就労
現職の有無・属性(雇用形態,従業員規模,職種),労働日数・時間,仕事満足度,退職の有無・時期・理由,など
 
(3)家族
婚姻状況,離死別時期,子ども数,子どもの属性(性別・年齢・配偶者の有無,自宅からの距離,など),同居者数,同居者の続柄・年齢・性別,配偶者の就労・健康,子どもへ/子どもからの経済的援助,孫・ひ孫の世話,など

(4)社会関係(家族以外)・社会的支援
友人・近隣・グループ参加(親友数,近所付き合い数,友人・近所・親戚との接触頻度,参加グループ,孤立感,など),社会的支援の受領(傾聴者,いたわってくれる人,病気の世話/経済的援助をあてにできる人,など),ネガティブサポート(周囲からの頼まれ事,など),社会的支援の提供(話をきいてあげる,励ます,手伝い,など)

(5)身体的健康
病気・視力・聴力等(慢性疾患,1年以内失禁,など),ADL/IADL/身体機能(日常生活動作,手段的活動能力,手助け者の有無・頻度,身体的能力,など),主観的健康感(同年代との健康度比較,など)

(6)体力・身体測定(実測)
握力,体重,身長,歩行速度

(7)保健行動
医療機関・保健福祉サービス利用(医師受診回数,入院日数,ホームヘルプサービス,デイケア・デイサービス,など),生活習慣(庭仕事・体操・散歩の頻度,飲酒・喫煙,など)

(8)精神的健康・主観的幸福感
認知機能,うつ尺度,人生満足度尺度,領域別満足度(健康状態,経済状態,仕事,家族,友人,全体的な生活)

(9)経済
不動産(住居形態,土地マンションの名義),収入・預貯金(配偶者と合わせた年収,収入源,やりくりの苦労,同年代との経済状態との比較,など),年金(現在受給中・受給予定の公的年金,年金受給開始年齢,など)

(10)その他
ライフイベント・ストレス(1年以内の親しい友人,兄弟姉妹,子ども・孫の喪失経験),奉仕活動,余暇活動,家族規範,宗教,インターネット・メール利用頻度,調査継続意思

(11)調査員観察
同席者の有無,面接中の様子,対象者宅や周囲の環境の評価,など

※上記には「新規対象者」のみに質問した項目が含まれる。継続対象者の調査項目や以前のWaveから共通する調査項目については,コードブックを参照
公開年月日 2022/09/02
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SSJDAオリジナルトピック 保健・医療
社会・文化
バージョン 1 : 2022-09-02
特記事項 関連イベント「『全国高齢者パネル調査』の特徴と使用上のコツ:新公開のWave8(2012)を中心に」の資料はこちら