東京大学

概要
調査番号 0386
調査名 現代核家族調査,1999
寄託者 家計経済研究所データ委員会
(寄託時:家計経済研究所)
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
メタデータ閲覧・オンライン分析システムNesstar 利用不可
調査の概要  1989年に家計経済研究所は「家族生活の共同性と個別性に関する調査」を実施し,家族の個別化現象に注目した。その後10年が過ぎ,日本の家族の形態はさらに大きく変貌しつつある。バブル崩壊以降の不況の嵐は,高度経済成長期に確立された性別役割分業に基づく家族や社会のしくみを大きく変えようとしている。

 今回の調査は,家族の個別化が必然的な方向であるとするならば,現在起きている家族の変化は,家族の共同性のあり方の変化ではないかという視点にたち,1999年について家族生活の共同性・個別性の実態を,再度,明らかにすることを目的として実施された。

 本研究は家族生活を経済的側面,行動的側面,空間的側面および意識的側面から捉え,さらに家族外のネットワーク(親族,友人,地域・職場の人間関係など)を分析枠組みの中に組み込み,個人の視点から家族を捉え直した上で,家族の共同性・個別性を解明しようと試みたものである。

 具体的には,家計,食事,レジャー,会話,家事分担,個室や生活財の所有,家族意識,満足度や期待,親族や友人との関係,地域や職場の交友関係などに関して,各家族成員個人と家族との関係を明らかにしている。

 本調査に先駆けて,1999年2月に予備調査(プレテスト)を行い,本調査の設計・方法を再検討している。(因みに予備調査は,首都30km圏在住で妻年齢30~49歳の核家族世帯の,夫・妻・および小学校高学年から高校生の子を対象とし,住民基本台帳から層化2段抽出法にて180世帯を抽出し,訪問留置法にて調査票および調査票についてのアンケートを配布,回収は88世帯(回収率49%)であった。)
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 首都30km圏在住で妻年齢が35~44歳の核家族世帯に属する夫,妻,および小学校高学年から高校生の子(ただし,この学齢の子が複数いた場合は,その中の年長の子を対象とする。対象となった子を,以下「対象子」という。なお、対象世帯には対象となる子がいないケースもある。)
調査対象の単位 家族
サンプルサイズ 回収世帯:984世帯(回収率49.2%)のうち,回答者が欠けている32世帯(夫の回答なし18世帯,対象子の回答なし9世帯,妻の回答なし1世帯,夫と対象子の回答なし4世帯)・対象子と異なる子どもが回答した17世帯・回答した対象子が第何子か不明である2世帯(2世帯のうち1世帯は回答者が欠けている世帯にも含まれる)を集計から除き,最終的な分析対象:934世帯(46.2%)
調査時点 1999/07/01
対象時期
調査地域 首都30km圏(東京駅を中心とした半径30km圏)
標本抽出
サンプリングは,調査地点を100地点とし,住民基本台帳から層化2段抽出法を用いて,2000世帯を抽出。
調査方法 サンプリングにより抽出された2000世帯に対して,訪問留置法により世帯票・妻用調査票・夫用調査票・子供用調査票を配布・回収。調査員訪問時に二世帯住居ははずし,対象子の有無を確認。
調査実施者 公益財団法人家計経済研究所,実地調査・データクリーニング・主要な集計は(株)マーケティングセンター
DOI
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 「新 現代核家族の風景―家族生活の共同性と個別性―」,2000年11月,(財)家計経済研究所
「現代家族のライフスタイルとストレス」,財団法人ハイライフ研究書 2003年度研究報告書
機関誌「季刊 家計経済研究」49号(特集:現代の家族関係) http://www.kakeiken.or.jp/jp/journal/jjrhe/backnumber40.html#n49
機関誌「季刊 家計経済研究」64号(特集:家族とストレス) http://www.kakeiken.or.jp/jp/journal/jjrhe/backnumber60.html#n64
内閣府経済社会総合研究所・財団法人家計経済研究所編『スウェーデンの家族生活-子育てと仕事の両立-』国立印刷局
財団法人家計経済研究所編『ニュージーランドの家族・家庭生活』2003年3月,国立印刷局
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など [世帯票][妻用調査票][夫用調査票][子供用調査票]
主要調査事項 調査票は対象世帯の属性を訊ねる【世帯票】と,対象世帯に属する妻・夫・対象子それぞれに対する主要調査となる【妻用調査票】【夫用調査票】【子供用調査票】の4種類からなる。


【世帯票】

 家族構成(性別,年齢,子供の就学状況,同別居,子の配偶者の有無),結婚年数,住居形態,居住年数。


【妻用調査票】【夫用調査票】
 調査項目はほぼ同じ。ただし*印は妻用調査票のみ。

(1)仕事
 就業形態,仕事内容,仕事満足度,年収,夫妻合計年収*。

(2)住居・生活用品・生活時間
 部屋数*,落ち着いて手紙などを書ける場所の有無,帰宅時間,帰宅後に一緒に過ごす人,就寝をともにする人*,生活用品の保有状況(テレビ,電話)*,情報機器の使用頻度,情報収集のために利用する機器,関心のある事柄。

(3)収入とその管理
 妻の定期的収入の有無,毎月の手取り収入額,自分の収入から返済している住宅ローン,夫妻合計収入に占める自分の収入の割合,自分自身のために使えるお金,自分自身のために使えるお金の割合を決めた人,家計に入れるお金,家計のタイプ,共同の家計の財布の管理者,現在の家計のタイプを希望した人,家計のタイプの望ましさ,収入への満足度,家計のゆとり,等。

(4)夫婦の財産
 夫の累積収入割合,夫の累積家計生活費負担割合,妻の累積家事分担割合,妻の名義資産割合,夫名義資産・妻名義資産の処分権・帰属・使用意識,名義に対する考え・重要視,名義決定方法についての考え,資産形成への妻の貢献割合,離婚時の資産の配分,家事・育児・介護の経済的評価方法,夫妻名義資産合計,夫妻の収入帰属意識。

(5)食事のとり方
 朝食・夕食のとり方,平日一緒に朝食・夕食をとる人,1週間に家族全員で朝食・夕食をとる回数。

(6)家族との会話
 妻と夫の会話の程度,会話の進め方,現在の会話程度に対する考え。

(7)休日のレジャー
 休日の外出レジャー頻度,休日の在宅レジャー頻度,夫・妻の休日の過ごし方への希望。

(8)家事
 夫の家事分担,妻の家事分担。

(9)社会的ネットワーク
 自分が頼りにしている人の人数(仕事関係・近所・友人・親戚・家族),ネットワークの連結度,ネットワークの夫妻間共有度,親の居住地との距離,親との接触頻度,世帯外ネットワークからのサポート,夫・妻に対する考え,夫婦関係の満足度,結婚生活の期待と現実。

(10)家族意識・家族観
 家族や子どもに対する考え,妻の就業が家庭生活に及ぼす影響。

(11)子ども(対象子)との関係
 子ども(対象子)への家計状況の周知,こづかいの渡し方と額,子どもの収入に対する親の認知,子どもの支出に対する親の認知,子どもとの会話の程度・進め方・希望,子どもの休日の行動への希望,子どもの家事分担*,子どもに対する考え,子どもとの関係満足度,夫のこれまでの育児への関与。

(12)その他,属性等
 生活全般への満足度,最終学歴,等。



【子供用調査票】

(1)住まいと暮らし
 子ども部屋と部屋にある物,落ち着いて勉強できる場所,帰宅時間,帰宅後一緒に過ごす人,家事分担,情報機器の使用頻度。

(2)こづかい
 こづかいのもらい方,額,額への満足度,もらうことへの感謝の思い,こづかい以外の収入,自由に使えるお金の使い途,家計状況の認識,等。

(3)食事のとり方
 平日の朝食と夕食のとり方,家族そろっての食事増減意向。

(4)家族との会話,社会的ネットワーク
 親との会話の程度・進め方,親との会話程度に対する考え,祖父母との接触頻度,一緒に遊ぶ友人数,悩みを話せる友人数。

(5)休日のレジャー
 休日のレジャー頻度,休日の父母の行動に対する希望。

(6)母の就業に対する意識・生活満足,等
 父親・母親との関係,父親・母親との関係への満足度,母親の就業の有無,母親の就業についての考え,母親が就業した場合についての考え,生活満足度,高校性のアルバイト実施状況と収入額,等。
公開年月日 2005/04/08
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バージョン 登録:2005年4月8日 :
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