東京大学

概要
調査番号 1087
調査名 人と人のつながりに関するアンケート,2012
寄託者 労働調査協議会
利用申込先・承認手続き 利用方法の詳細はこちら

SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 研究のみ

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  “つながり”は,自分の存在や役割を気づかせるとともに,生活の質や安心を左右する重要な要素ともなる。産業構造,社会構造が変化する中,人と人,人と集団との関係が大きく変容することで“つながり”の希薄化が進行し,それによる弊害も指摘されている。一方,東日本大震災により,地域での人間関係をはじめとした“つながり”が,セーフティーネットとして機能しうることにも注目が集まっている。

 本調査は,“つながり”の実態(距離感や深さなど)やニーズ,つながることへの期待などを明らかにするとともに,その背景を探り,労働組合ができることは何か,労働組合が果たすべき役割は何かを明らかにするために実施された。

 また本調査は,労働調査協議会が労働組合に参加を呼びかける共同調査として実施された。参加組合は,電機連合,基幹労連,JP労組,NTT労組,JSD,私鉄総連,自治労,日教組,全印刷局労組,全農林の10単産・単組である。

 本調査の設問は,大きく2つの領域から成り立っている。
 1つの領域は,「つながりの実像」に迫るもので,つながりの現状と希望,関係形成の阻害要因について,「(1)職場」,「(2)隣近所や地域」,「(3)職場・地域以外」,「(4)家族・親戚」と,つながりを4つの場面にわけて個別に検討したのち,場面横断的に「(5)つながりのひろがり」,「(6)インターネットとつながり」,「(7)組織とつながり」では,つながりの役割や形式について取り上げている。
 もう1つの領域では,「つながりをめぐる意識」に着目し,「(8)つながりについての意識」,「(9)東日本大震災とつながり」,「(10)生活評価とつながり」といった側面について取り上げている。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 調査に参加している10単産・単組が組織している職場で働いている組合員
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 6,744名
調査時点 2012-02 ~ 2012-07
2012年2月~2012年7月
対象時期 2012 ~ 2012
調査地域
標本抽出 その他
 本共同調査に参加した単産・単組で配布された調査票の総枚数は14,900枚で,有効に回収された調査票の総枚数は12,653枚である。
 共同調査の分析データは,1単産・単組につき800件とすることを基本とし,有効回収が800枚を上回る場合は800枚を無作為抽出し,800枚を下回る場合には有効回収のすべてを分析データに組み入れている。
 このような結果,共同調査の分析データのサンプルは6,744件となった。
 なお調査票の配布に際しては,都市部と地方部の構成に配慮するように依頼した。
調査方法
調査実施者 労働調査協議会
DOI 10.34500/SSJDA.1087
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 労働調査協議会,2012,「2011~2012年労調協共同調査 今“つながり”に求められていること~関係性の現状と課題~『人と人のつながりに関するアンケート』調査結果の概要」『労働調査』通巻512号,2012年9月
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 調査票 】 【 集計表
主要調査事項 【つながりの実像】
(1) 職場
・職場の人間関係(現在の関係/理想の関係)
・職場の人間関係の雰囲気(仕事上で助け合う雰囲気がある,世代間で考え方にギャップがある,など)
・職場や仕事の現状(チーム作業が多い,技術やノウハウの変化が少ない,など)
・職場のつながりを深める際の課題
・勤務先にどの程度尽くしたいか
・帰宅時間
・土曜・日曜は週休日か出勤日か

(2) 隣近所や地域
・隣近所や地域の人との関係(現在の関係/理想の関係)
・つながりのきっかけ(日常の近所づきあいを通じて,子育てや子どもの学校を通じて,など)
・生活している地域の様子(高齢者が多い,新興住宅地である,など)
・隣近所や地域との関わり方(地域清掃など地域の活動に参加している,防災訓練には参加するようにしている,など)
・隣近所や地域の人とのつながりを深める際の課題
・災害時に協力し合えるような近所づきあいはあるか
・地域にどの程度尽くしたいか

(3) 職場・地域以外
・職場や地域以外の人間関係(現在の関係/理想の関係)

(4) 家族・親戚
・同居家族との親密度
・同居家族との関係を深める際の課題
・別居の家族や親戚との関係(現在の関係/理想の関係)
・親戚とのつながりを深める際の課題

(5) つながりのひろがり
・相談相手や助け合える人の有無・その人との関係性

(6) インターネットとつながり
・インターネットの利用方法
・インターネットの用途(業務連絡以外)
・インターネットでやりとりする相手(仕事以外)
・インターネットを通じた交流への考え

(7) 組織とつながり
・団体活動への参加(現在の参加状況,今後の参加希望)
・労働組合の取り組みについて(取り組みの状況/取り組みへの期待)

【つながりをめぐる意識】
(8) つながりについての意識
・つながりについての考え方(友人と贈り物をやりとりするのは楽しい,初対面の人でも話すのが苦にならない,など)

(9) 東日本大震災とつながり
・東日本大震災後に感じるようになったこと(家族との絆の大切さ,ボランティア活動や社会貢献活動の大切さ,など)
・東日本大震災以後に行ったこと(被災した親戚や知人を支援に行った,観光ツアーなどで被災地を訪れた,など)

(10) 生活評価とつながり
・生活満足度
・自由時間の過ごし方の満足度
・日頃の人間関係の満足度(職場,地域,友人,家族,親戚)

【フェイス項目】
・性別,年齢,現住所での居住年数
・役職,職種,組合役員の経験
・住居の種類,世帯構成
・単身赴任の有無(配偶者や子どものいる方)
・配偶者の就業形態(配偶者のいる方)
・近居の親(配偶者の親を含む)の有無
公開年月日 2017/03/08
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労使関係・争議
社会行動と社会的態度
SSJDAオリジナルトピック 社会・文化
バージョン 1 : 2017-03-08
特記事項 【分析上の留意点】
 本調査の回答者の大半は,参加組合が組織している職場で働いている正社員・正規職員の組合員である。そのため,職場におけるつながりなどは,主として,正社員・正規職員の現状を反映している。
 また,本調査の回答者には60歳以上の定年後再雇用者も含まれている。ただし,60歳以上の回答者に関しては,所属する単産・単組に偏りがあったり,また,サンプルの件数も特に女性については限定的である。結果の検討にあたっては,それらの制約について留意されたい。