東京大学

概要
調査番号 1258
調査名 教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査,2017
寄託者 教員の勤務環境と支援スタッフに関する調査研究会(研究代表者:樋口修資)
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  近年,教員の長時間労働が大きな問題となっている。例えばOECDが実施した「国際教員指導環境調査」(2013)によると,日本の教員は1週間当たりの勤務時間が53.9時間であり,調査参加国(34か国)の平均38.3時間に比べて極めて長い。
 このような状況の中で,教員の多忙化を改善する一つの方策として,教員以外の専門性を有する多様な外部専門スタッフを学校組織に加えて,学校の組織運営体制の改善充実を図ろうとする試みが広がってきている。文部科学省が中央教育審議会の提言を受けて打ち出した「チームとしての学校」づくりの取組は,学校をめぐる複雑多岐にわたる教育課題の解決に向けて,心理や福祉などの専門的知見を有する外部スタッフが教員と連携・協力しその解決を図ることが主眼とされている。
 「チームとしての学校」づくりの取組が進められる中で,学校に外部の支援スタッフが増えると新たな問題が生じることが予想される。多様な職種の外部人材が学校の教育活動に様々にかかわることにより,教員間の協働性や同僚性が失われ,また支援スタッフとの連携協力のためのコーディネート機能を有する教員が配置されない限り,教員の業務負担はかえって増大する恐れすらある。
 以上の問題意識から,本調査では,小学校・中学校における現場教員に加え,「スクールカウンセラー」「日本語指導員」「学校司書」「部活動指導員」(中学校のみ)「学習支援員」といった外部支援スタッフも調査対象とした。支援スタッフの配置・勤務状況と教員の業務負担との関連を明らかにするとともに,支援スタッフの勤務・雇用環境の実態を明らかにする。
 主要な調査項目は次の通りである。教務主任調査では,まず勤務校について,①基本的状況,②児童生徒の状況,③支援スタッフの勤務状況,④支援スタッフとの連携・協力体制,そして本人については⑤勤務の実態や負担感,から構成されている。学年代表調査では,①担当学年の状況,②本人と支援スタッフとの連携・協力体制,③本人の勤務の実態や負担感について尋ねている。支援スタッフ調査は,①勤務実態,②質問紙を受け取った学校の教員との連携体制,③仕事の満足度について質問している。
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 公立小中学校における教務主任・各学年代表・支援スタッフ(スクールカウンセラー,学校司書,外国人児童生徒への日本語指導員,学習支援員,部活動指導員)
調査対象の単位 個人,組織
サンプルサイズ 602校(小学校230校,中学校372校)
調査時点 2017年1月~3月
対象時期
調査地域 神奈川県,兵庫県,愛知県,千葉県,静岡県
標本抽出
調査方法 郵送により配付・回収 記入は自記式
調査実施者 教員の勤務環境と支援スタッフに関する調査研究会(研究代表者:樋口修資)
DOI
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 樋口修資,2018,『多忙化縮減をめざす学校と支援スタッフの連携協力の在り方に関する調査研究』平成28年度~平成30年度科学研究費補助金基盤研究(B)研究成果報告書,2018年12月
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 調査票 【 教務主任 】【 学年代表 】【 支援スタッフ
集計表 【 教務主任 】【 学年代表 】【 支援スタッフ
主要調査事項 【教務主任調査】
①勤務校の基本的状況
・学校規模
・制度的環境:校務支援システムの導入や学校支援地域本部の設置,など

②児童生徒の状況
・学校の児童生徒数:特別支援学級に在籍する児童生徒,日本語指導が必要な児童生徒,など
・最高学年の通塾率
・問題行動頻度:いじめ,暴力行為,学級崩壊,少年非行

③支援スタッフの勤務状況
・人数,勤務日数
・勤務環境:支援スタッフのコーディネートを担う教員,支援スタッフどうしで情報交換する機会,など

④勤務校における支援スタッフとの連携・協力体制
支援スタッフの職務の内容・範囲が明確か,支援スタッフの職務への指揮命令系統が明確か,など

⑤本人の勤務の実態や負担感
・担当授業時数,主任をしている校務分掌,部活動の顧問,時間外仕事時間,勤務時間帯の中での休憩時間,休日出勤日数
・業務負担感,教員としての満足感,教員生活の諸相
・優先して取り組むべきこと(学校,国・都道府県・市町村それぞれについて)
・自分と支援スタッフとの連絡,支援スタッフによる自分の負担軽減

⑥フェイス項目
性別,年齢,一番年下の子供の年齢,家族の介護

【学年代表調査】
①担当学年の状況
・学級担任の有無,担当学級の規模,学年の規模:児童生徒数・通常学級の学級数
・学年の児童生徒数:特別支援学級に在籍する児童生徒,日本語指導が必要な児童生徒,など

②本人と支援スタッフとの連携・協力体制
支援スタッフとの連絡,支援スタッフによる自身の負担軽減

③本人の勤務の実態や負担感
・担当授業時数,主任をしている校務分掌,部活動の顧問有無,時間外仕事時間,勤務時間帯の中での休憩時間,休日出勤日数
・業務負担感,教員としての満足感,教員生活の諸相
・優先して取り組むべきこと(学校,国・都道府県・市町村それぞれについて)

④フェイス項目
性別,年齢,一番年下の子供の年齢,家族の介護

【支援スタッフ調査】
①勤務の実態
・勤務日数,勤務時間,時間外勤務の頻度
・年収,社会保険加入,時間外勤務の手当,交通費,年次有給休暇
・勤務環境:支援スタッフのコーディネートを担う教員,支援スタッフどうしで情報交換する機会,など
・勤務時間内に認められる研修

②学校の教員との連携体制
・学校との関係:支援スタッフの職務の内容・範囲が明確か,支援スタッフの職務への命令指揮系統が明確か,など
・教員の勤務負担軽減に役立っていると思うか

③仕事の満足度
・支援スタッフとしての満足:給与,雇用の安定性,勤務条件など
・管理職や教員から肯定的な評価を受けているか,児童生徒や保護者から信頼されているか
・支援スタッフをしている理由

④フェイス項目
・性別,年齢,一番年下の子供の年齢,家族の介護
・免許や資格
・支援スタッフとしての経験年数,勤務校数
公開年月日 2020/09/09
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SSJDAオリジナルトピック 教育・学習
社会保障・福祉
雇用・労働
バージョン 登録:2020年9月9日 :
特記事項 地域の特定を避けるため,調査地域(県名)のデータは非公開。