東京大学

概要
調査番号 1436
調査名 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査, 2018
寄託者 厚生労働省 雇用環境・均等局 
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SSJDAが利用申請を承認したときに利用できる
教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  人口減少社会が到来する中で,男女ともに労働者が仕事と育児・介護を両立し,安心して働き続けることができる環境を整備することは,ますます重要な政策課題であり,「ニッポン一億総活躍プラン」においても,「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」の実現が掲げられている。
 一方で,例えば男性の育児休業取得率は依然として低調である(5.14%)ことや,女性の半数弱が第一子出産を機に離職し,かつ正規社員と非正規社員との間で就業継続率に大きな差がある(正社員:69.1%,パート・派遣:25.2%)ことなど,両立に向けた希望と現実のギャップは未だ大きい。
 このため,育児・介護休業法の附帯決議や政府の少子化克服戦略会議等においても,改正育児・介護休業法の施行実態や労働者のニーズを把握・分析し,制度の検討を行うよう指摘されているところである。
 本事業では,以上を踏まえた企業・労働者の実態・ニーズを把握し,更なる方策等の検討に役立てることを目的として調査を実施する。具体的には,企業(人事担当)と労働者(子育て層)それぞれを対象としたアンケート調査を行った。
 企業調査の目的は以下6点である。
1)改正育児・介護休業法への対応状況
2)育児をしつつ働く労働者のための制度の導入・利用状況
3)介護をしつつ働く労働者のための制度の導入・利用状況
4)妊娠・出産や育児・介護と仕事の両立をしやすい職場環境づくりのための取組
5)育児休業等を取得した労働者の人事評価・キャリア形成支援の状況
6)仕事と育児・介護の両立の効果や,考えられる制度的課題・改善すべき点
 労働者調査の目的は以下4点である。
1)様々な仕事と育児の両立のあり方の整理(仕事と育児の両立のあり方についての希望パターン)
2)休暇・休業制度や両立支援制度の利用実態とニーズ
3)働きながら(休まずに)育児を両立するための働き方の実態とニーズ
4)不利益取扱いに関する実態
データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査
量的調査: ミクロデータ
調査対象 企業調査:農林水産業,公務を除く全業種の従業員数31人以上の企業
労働者調査:20~40代の末子3歳未満の男女(男性は正社員のみ)
調査対象の単位 個人,組織
サンプルサイズ [企業調査]
705(回収率14.7%)

[労働者調査]
(1) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 男性 正社員 1,000
(2) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 女性 正社員 1,000
(3) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 女性 非正社員 877
調査時点 企業調査:2018年12月~2019年1月
労働者調査:2019年1月11日~1月28日
対象時期
調査地域 全国
標本抽出
[企業調査]
信頼できる大手企業のデータベースより,4,800社を従業員規模別(31~50人,51~100人,101~300人,301~500人,501~1,000人,1,001人以上)に同数に割り付けた上で,無作為に抽出。

[労働者調査]
 以下3つのグループそれぞれについて,末子が2016年2月以降2017年9月以前の生まれと,末子が2017年10月以降の生まれの2つを同数に割り付け。
(1) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 男性 正社員
(2) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 女性 正社員
(3) 20~40代 3歳未満の子どもを持つ 女性 非正社員
※業種は農林水産業,公務員を除く全業種。
※配偶関係は未婚者も含む。
※無期雇用労働者は正社員および有期契約労働者のいずれにも含めない。
調査方法 企業調査:郵送による配布・回収
労働者調査:インターネットモニターを利用したネット調査
調査実施者 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
DOI
委託者(経費) 厚生労働省 雇用環境・均等局
寄託時の関連報告書・関連論文 三菱UFJリサーチ&コンサルティング,2019,「平成30年度 厚生労働省委託調査 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書 企業アンケート調査結果」,2019年2月
三菱UFJリサーチ&コンサルティング,2019,「平成30年度 厚生労働省委託調査 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書 労働者アンケート調査結果」,2019年2月
SSJDAデータ貸出による二次成果物 二次成果物一覧はこちら
調査票・コードブック・集計表など 調査票[ 企業調査 ][ 労働者調査
主要調査事項 [企業調査]
(1) フェース事項
・本社所在地,業種,従業員数,従業員数に占める女性比率
・無期契約労働者(正社員等)の状況(新規採用者に占める女性比率,非管理職の月間総労働時間,週労働時間が60時間以上の割合,年次有給休暇の平均取得率,平均勤続年数,管理職に占める女性比率)
・結婚,妊娠・出産,介護での離職状況
・仕事と育児の両立支援を行う必要性

(2) 育児・介護休業制度の内容・利用状況
・育児休業制度,育児短時間勤務制度,子の看護休暇制度の内容
・介護休業制度,介護のための所定労働時間の短縮措置等,介護休暇制度の内容
・出産者数・育児休業取得者数,育児・介護関連制度の利用実績,介護のための所定労働時間の短縮措置等の導入・利用状況
・育児休業制度,育児短時間勤務制度の最も取得が多い期間
・介護休業の最も取得が多い回数・通算取得期間,介護休業で取得可能な期間を上回る取得要望の際の対応

(3) 育児・介護と仕事の両立をしやすい職場環境づくり
・両立のために導入している制度,失効年次有給休暇の積立制度の有無・目的,育児・介護のために休暇・休業を取得しやすい雰囲気
・役割・処遇が通常の正社員と異なる無期契約労働者の制度内容・取得しやすさ
・両立支援制度の通知方法,両立支援のために実施している取組(状況別),育児・介護休業の取得方法についての考え方,両立しやすい風土づくり,働き方改革の取組

(4) 育児・介護休業等を取得した労働者の人事評価・キャリア形成支援
・育児休業取得後に短時間勤務制度を利用する割合
・昇進・昇格の査定期間がすべて育児休業期間となる場合の評価
・育児・介護短時間勤務制度利用により短縮した時間分の賃金の取扱い
・育児・介護短時間勤務制度利用者の目標設定
・育児・介護休業からの復職時の能力開発やキャリア形成支援の重視度
・両立支援制度を利用しながらキャリア形成が可能となる人事施策の検討・取組
・有期契約労働者の雇用方針
・有期契約労働者が両立支援制度を利用しながらキャリア形成が可能となる人事施策の検討・理由

(5) 仕事と育児・介護の両立の課題等
・両立支援推進による効果


[労働者調査]
(1) フェース事項
・性別,年齢,子どもの数,末子年齢,居住地,同居家族,年収,就労形態(本人・配偶者),勤務先の業種,従業員規模,職種

(2) 末子妊娠判明当時の仕事の状況
・末子妊娠判明当時から現在までの就労継続状況,末子判明当時の就労継続希望・就労形態・実労働時間・勤続年数・雇用契約の継続・更新見込み,仕事を辞めた理由

(3) 保育所等への入所や復職・再就職の状況
・末子の保育所等への入所状況・入所時期・希望合致度
・復職・再就職の時期・希望合致度,復職の時期を決める際の優先事項,配偶者・パートナーとの相談・協力

(4) 仕事と育児の両立のあり方に関する希望と実際
・子育て分担の希望と実際,仕事と育児への力の入れ具合
・仕事と育児の両立のあり方(末子年齢別・場面別)

(5) 育児のための休暇・休業について
・育児のための休暇・休業に関する会社からの働きかけ・説明の有無
・制度の認知・取得有無・取得時期・取得日数・理由
・パパ・ママ育休プラスの取得状況,育児休業の延長状況
・育児のための休暇・休業期間の希望合致度

(6) 両立支援制度の利用状況・現在の働き方
・両立支援制度の利用状況・理由・利用期間(利用可能・希望・実際)
・現在の週あたり労働時間,定時退社の頻度
・柔軟な働き方を可能にする制度の利用状況・効果

(7) 育児参加の状況
・家事・育児時間,仕事のある5日間の育児頻度(育児内容別)

(8) 不利益取扱いについて
・不利益取扱いに関する周知の状況
・末子の妊娠・出産・育児の前後の仕事の変化,不利益に感じる変化

(9) 介護について
・介護の有無,介護をする可能性の有無,介護に関する各種制度等の認知
公開年月日 2022/03/03
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SSJDAオリジナルトピック 雇用・労働
社会・文化
バージョン 1 : 2022-03-03
特記事項