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有職者アンケート調査票



調査番号 0036
調査名  今後の生命保険商品と生命保険事業に関する調査,1984


Q1 生命保険は、死亡保障・医療保障・生存保障といったいくつかの機能を持っています。現在は、死亡保障機能が重視されていますが、今後は高齢化社会の本格化、個人の金融資産の増大などの社会環境変化に伴って、生存保障機能(貯蓄性)も重視されるようになることが予想されます。
 生命保険会社が生存保障機能(貯蓄性)を充実させ、公衆の多様なニードに応えられる総合金融機関を目指すことについてどのようにお考えですか。

1 賛成である         88.8
2 賛成ではない         9.5
3 どちらともいえない・不明   1.7

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                 )

Q2 米国における「金融革命」は、証券会社や銀行だけでなく、生命保険会社にも大きな影響を与えました。特に商品の面では、従来の生命保険と大きく異なる新しい生命保険が販売されるようになっています。
 これからご説明する「変額保険」と「ユニバーサル保険」は、このような新しい生命保険の中でも最も注目を集めている商品であり、販売実績も好調であると伝えられているものです。

(1)変額保険
 現在の生命保険は、万一死亡した場合には、1,000万円、無事に満期を迎えた場合には100万円というように、一定の保険金額を支払うことを約束しています。このような生命保険の場合には、20年・30年といった長い契約期間中、確実に一定の保険金額が支払えるように、安全性を第一とした資産運用を行わざるを得ません。
 これに対して、「変額保険」は、一定金額の支払を約束せず、運用実績にリンクして保険金額が変動します。このため変額保険の場合には、有利性やインフレヘッジ性を追求した資産運用を行うことができ、「投資としても有利な生命保険」、「インフレに強い生命保険」となる可能性があります。そのかわり、資産運用がうまくいかなかった場合のリスクは、契約者が負担しなくてはなりません。(通常、満期保険金・解約返戻金には何の保障もありませんが、死亡保険金については、加入時の保険金額を下回らないことが保証されています。)

「変額保険」を日本でも販売する必要があると思いますか。

1 必要だと思う     63.4 → SQへ
2 必要だとは思わない  34.9 → (2)へ
3 どちらともいえない   1.7

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

SQ [Q2(1)で「1 必要だと思う」と答えた方だけお答え下さい]
 「変額保険」の場合、株式勘定・公社債勘定・外債勘定などの投資勘定をいくつか設け、保険料をどう配分するか契約者が自分で選択できるようにすることが考えられます。契約者にこのような選択権を与える制度が必要だと思いますか。

1 必要だと思う        74.3
2 必要だとは思わない     24.6
3 どちらともいえない・不明  1.1
 
(2)ユニバーサル保険
 現在の生命保険は、死亡保障部分と生存保障部分が一体となっています。例えば養老保険(死亡保険金額と満期保険金額が等しい生命保険)のどこまでが生存保障部分で、どこからが死亡保障部分なのかを説明することはできません。
 ところが、「ユニバーサル保険」では、この死亡保障部分と生存保障部分が分離されています。つまり、「ユニバーサル保険」は、掛け捨ての死亡保険と貯蓄性部分を組み合わせた生命保険なのです。
 掛け捨ての死亡保険の部分は、簡単に保障額を増やしたり減らしたりすることができ、その掛け金は貯蓄性部分から引かれていきます。また、貯蓄性部分に対する掛け金を都合によって増やしたり、減らしたり、一時的に中断したりすることができます。貯蓄性部分の一部を払い戻すことも可能です。
 このように「ユニバーサル保険」は、自在性に富んでいますが、貯蓄性部分の払い戻しができるために、なかなかお金が貯まらなかったり、安易に保険金額を減らして肝心な時に十分な保障が得られなかったりすることもあり得ます。

(ア)「ユニバーサル保険」を日本でも販売する必要があると思いますか。

1 必要だと思う        59.3
2 必要だとは思わない     34.9
3 どちらともいえない・不明  5.8

(イ)米国のユニバーサル保険の場合、貯蓄性部分の利回りは市場金利(財務省証券の利回りなど)に連動して決められます。このように市場金利と連動した利回りが貯蓄性部分に付与されるとしたら、どうでしょうか。

「ユニバーサル保険」を日本でも販売する必要があると思いますか。

1 必要だと思う       58.3
2 必要だとは思わない    34.9
3 どちらともいえない・不明  6.8

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                    )

Q3 現在、病気や事故で入院した場合、健康保険などの公的医療保険でカバーされない次に挙げるような医療費支出や収入減が予想されます。このような医療費支出や収入減を填補する医療保険を、生命保険会社が販売することについて、あなたはどのように思われますか。
(ア)~(エ)の各々についてお答え下さい。

(ア)「差額ベッドや付添い看護婦の費用」を填補する保険
1 必要だと思う       85.4
2 必要だと思わない     12.5
3 どちらともいえない・不明  2.0

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

(イ)「高度先端医療等の高額医療の費用」を填補する保険
1 必要だと思う       72.9
2 必要だとは思わない    24.7
3 どちらともいえない・不明  2.4

このことに関して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

(ウ)「健康保険の一部自己負担の費用」を填補する保険
1 必要だと思う       46.8
2 必要だとは思わない    51.2
3 どちらともいえない・不明  2.0

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。
(                  )

(エ)「休職中の収入の減少」を填補する保険

1 必要だと思う       64.1
2 必要だとは思わない    34.6
3 どちらともいえない・不明  1.4

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

Q4 現在、生命保険会社が販売している終身年金保険では、年金の受け取りが始まる前に、被保険者が死亡した場合には、払い込んだ保険料より若干多い死亡給付金が遺族に支払われます。また、年金開始後間もなく被保険者が死亡した場合には、年金開始後10年(ないし15年)分の年金額の支払いが保証されています。
 もし、この死亡給付金や保証期間をなくして、早く亡くなった人の積立分を、長生きの人の年金に回せば長生きの人の年金額を多くすることができます。この場合、早く亡くなった人は保険料が掛け捨てになったり、払い込んだ保険料より少ない年金しか受け取れないことになります。
 あなたは、このような死亡給付金や保証期間のない終身年金保険を、生命保険会社が販売することにどう思われますか。

1 必要だと思う       36.9
2 必要だとは思わない    59.3
3 どちらともいえない・不明  3.7

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

Q5 今後、寝たきり老人や痴呆老人の増加が予想されています。このような介護を要する老人になった場合に、医療費や介護費が支払われる保険を、生命保険会社が販売することについて、あなたは、どう思われますか。

1 必要だと思う       83.1
2 必要だとは思わない    14.9
3 どちらともいえない・不明  2.0

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

Q6 高齢化社会が進むなかで、老後の住居や老人介護施設の不足が懸念されています。現在、生命保険の給付内容は、金銭給付がほとんどですが、金銭給付に替えて、老人に対する施設やサービスの提供を給付内容とする保険も考えられます。あなたは、このような保険を生命保険会社が販売することについてどう思われますか。

1 必要だと思う       73.2
2 必要だとは思わない    24.4
3 どちらともいえない・不明  2.4

このことに関連して何かご意見がありましたら、お聞かせ下さい。

(                  )

Q7 人口の高齢化の進むなかで、老人福祉に関して、生命保険会社に期待される役割がありましたら、商品開発・資産運用・関連事業など方法の如何を問わず何でも結構ですから、お聞かせ下さい。

(                  )


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