東京大学

概要
調査番号 0582
調査名 開かれた社会に関する意識調査,2003-2004
寄託者 早稲田大学経済学研究科グローバルCOE「制度構築の政治経済学」
(寄託時:早稲田大学21世紀COE「開かれた政治経済制度の構築」)
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教育目的(授業など)の利用 教育(授業・卒論等)も可

利用期限

一年間
データ提供方法 ダウンロード
オンライン集計システムSSJDA Data Analysis 利用不可
調査の概要  本データは,文部科学省科学研究費・特定領域研究「世代間利害調整」プロジェクトの「世代間利害調整の政治学」班(JSS)と,早稲田大学政治経済学部・経済学研究科21世紀COEプログラム「開かれた政治経済制度の構築」(21COE-GLOPE)とが,2003年の第43回衆議院議員選挙の前後,及び,2004年第20回参議院議員選挙の前後に全国の有権者を対象に行った計4波のパネルで構成される全国世論調査である(JSS-GLOPE2003-2004)。

 本調査の目的は多岐にわたるが,第1の目的は年金制度に関する国民意識を探ることであり,特に世代間の意識の格差にも注意を払っている。本調査の第2の目的は,2003年11月に実施された衆議院議員総選挙ならびに2004年7月に実施された参議院議員通常選挙の前後の時点での有権者の政治意識や政治態度を明らかにすることである。年金改革問題は2003年秋から国会でも本格的に取り上げられ,2005年春の通常国会で年金制度の改革法案が通過しており,参議院選挙にも年金問題が大きな影響を与えたと考えられた。また,この調査では,有権者の戦略的思考や政治的知識を測定するための質問項目を,日本で実施された全国世論調査としては初めて導入している。

 主な調査項目は,年金制度のあり方に関する意識・知識/各社会意識についての世代間の違い/選挙に関する有権者の政党支持・政策争点上の立場・内閣の業績評価/有権者の政治的知識・戦略的思考を測定するための項目/人口統計学的な事柄(性別・年齢・教育程度・年収)などである。

 本調査は1~4波のパネル調査で,調査票は4本別々となっているが,データは1本に収められており,第1波~第4波はそれぞれ変数名の最初に「a」~「d」を付して区別している。第1波と第4波は21COE-GLOPEが実施し,第2波と第3波はJSSが実施した。

 なお,本調査を含め,これまで継続的に実施されてきた全国世論調査は下記の通りである。


調査名  開かれた社会に関する意識調査(JSS-GLOPE2003-04)
調査時期 第1,2波:2003年10-11月
      第3,4波:2004年6-7月

調査名  21世紀日本人の社会・政治意識に関する調査(GLOPE2005-07)
調査時期 第1波:2005年11月
      第2波:2007年2月

調査名  日本人の社会意識に関する世論調査(Waseda-CASI&PAPI2007)
調査時期 第1波:2007年6-7月
      第2波:2007年8-9月

調査名  早稲田大学・読売新聞共同実施「日本人の社会的期待に関する意識調査」(Waseda-PAPI2009)
調査時期 2009年2-3月

調査名  早稲田大学・読売新聞共同実施「日本人の社会的期待と総選挙に関する世論調査」(Waseda-CASI&PAPI2009)
調査時期 第1波:2009年8月
      第2波:2009年9月

調査名  早稲田大学・読売新聞共同実施「日本人の社会的期待と選挙に関する世論調査」(Waseda-CASI2010)
調査時期 第1波:2010年6-7月
      第2波:2010年7-8月


データタイプ(量的調査/質的調査/官庁統計) 量的調査: ミクロデータ
調査対象 全国の満20歳以上の男女
調査対象の単位 個人
サンプルサイズ 標本数 3,000人
有効回収数(%)
  第1波:2,064人(68.8%)
  第2波:1,726人(57.5%)
  第3波:1,350人(45.0%)
  第4波: 849人(28.3%)
調査時点 2003-10-23 ~ 2004-07-30
第1波:2003年10月23日~11月8日
第2波:2003年11月13日~11月30日
第3波:2004年6月24日~7月10日
第4波:2004年7月12日~7月30日
対象時期 2003 ~ 2004
調査地域 日本
全国
標本抽出 層化2段無作為抽出法
選挙人名簿を使用
地点数:209市町村 210地点

※第2波,第3波は共に第1波の回答者を対象に実施され,第4波は第3波の回答者に対して郵送調査によって実施された。
調査方法 第1波・第2波・第3波:調査員による面接聴取
第4波:郵送調査
調査実施者 文部科学省科学研究費・特定領域研究「世代間利害調整」プロジェクトの「世代間利害調整の政治学」班,及び,早稲田大学政治経済学部・経済学研究科21世紀COEプログラム「開かれた政治経済制度の構築」(21COE-GLOPE)
実査は(社)中央調査社
DOI 10.34500/SSJDA.0582
委託者(経費)
寄託時の関連報告書・関連論文 「開かれた社会に関する意識調査(JSS-GLOPE2003-2004)」コードブック,「世代間利害調整」プロジェクト「世代間利害調整の政治学」班・早稲田大学21世紀COE「開かれた政治経済制度の構築」
河野勝・田中愛治「特集にあたって:早稲田が発信する新しい世論調査の試み」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
今井亮祐「政治的知識の構造」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
西澤由隆「政治的信頼の測定に関する一考察」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
三村憲弘「政党支持再考:測定誤差と社会的アイデンティティ」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
上田貴子「将来不安と所得格差認識の分析」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
竹内あい「駅で待ち合わせ:世論調査を用いた戦略的思考の分析」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
清水和巳・宇田川大輔「『生死問題』におけるサイズ効果:『心』の進化的基盤の検討」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
マーク スウィンへダウ・日野愛郎「世論調査研究における調査員訓練:その意義と日本における実践例」,「特集 21COE-GLOPE世論調査」『早稲田政治経済学雑誌』第370号,2008年1月,早稲田大学政治経済学会
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調査票・コードブック・集計表など [衆院選前調査票(第1波)][衆院選後調査票(第2波)][参院選前調査票(第3波)][参院選後調査票(第4波)]
主要調査事項 ―――――――――――――――――――
[第1波:2003年第43回衆議院選挙前調査]
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(1)政治関心,社会意識等
テレビ・ニュースの視聴頻度,新聞の閲読頻度,老後生活の不安感,老後の年金支給,政治への関心,援助を使うのに「公正」な人・「公正」だと思う理由,政治的応答性感覚(政党,選挙,国会),戦略的行動―駅での待ち合わせ。

(2)ふだんの政党支持,組織・団体への信頼等
 各政党への感情温度,無党派への感情温度,ふだんの支持政党,支持・不支持の程度,好ましいと思う政党,拒否政党,組織・団体・政治・役所等への信頼度,小泉内閣への支持。

(3)政策争点上の立場,政府の業績評価,政策や経済状況などについての意見
 今の日本の政治に大事なこと,今の日本の経済に大事なこと,生活満足度,政治満足度,景気の状態,1年前と比べた景気,1年後の景気,暮らし向き満足度,1年前と比べた暮らし向き,1年後の暮らし向き,政治的立場(保革イデオロギー),各政策分野の重要度,具体的な政策の重要度(16項目),政策に対する本人・自民党・民主党の立場(イラク問題,郵政事業の民営化,夫婦別姓),各分野に対する政府の業績評価,具体的な政策に対する政府の業績評価(16項目),小泉内閣への評価。

(4)政治家・政党・政治への信頼・あり方
 国民と選挙・政治とのかかわり合いについての考え,次の衆議院選挙で重くみる点(地元・職業・国全体利益),当選後の国会議員,日本政治の運営(大組織利益か国民全体利益か),国政の運営(官僚組織利益か国民全体利益か),日本の政党や政治家は国民生活をなおざりか,国の政治への信頼度,都道府県政治への信頼度,区市町村政治への信頼度,政党のマニフェストや政権公約の認知度,マニフェストや政権公約が最も印象に残っている政党,今度の衆議院選挙後の望ましい政権・単独か連立か。

(5)衆議院選挙に際しての態度や行動
 今度の小選挙区投票予定候補者の政党,比例区投票予定政党,求めていることを最もよく実現してくれそうな人や組織,加入している組織や団体・活動参加への積極度,政治活動参加頻度・今後の関与希望。

(6)フェース事項
 性別,生年月・年齢,居住年数,「仕事場」までの距離,住居種類,通学年数,最終学歴,世帯年収,職業,勤務先の従業員規模,役職,家計支持者,家計支持者の職業,家計支持者の勤務先従業員規模,親しい知り合いの数,同居家族数,配偶者の有無。


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[第2波:2003年第43回衆議院選挙後調査]
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(1)老後,世代
 自分の「老後」の年齢,希望する老後の生活,老後生活に必要な収入額,現在の社会で最も貢献している世代,戦後日本社会に最も貢献してきた世代。

(2)年金制度を支える保険料・税金との関係についての考え
 国民年金保険料の未払者増加への考え,社会保険料を払う若い世代は損をしているか,引退した高齢者の面倒をみる年金制度についての2つの意見,福祉など国の行うサービスとそれを支える税金の関係についての2つの意見。

(3)政党支持
 どの政党も支持したくないという気持ちの有無・強さ,ふだん好ましいと思う政党,支持政党,支持する気持ちの強さ。

(4)今回の衆議院選挙の投票行動
 11月9日衆議院選挙の投票に行ったか,投票へ行くことを決めた理由,小選挙区で投票した候補者の所属政党,小選挙区で重くみたのは政党か候補者個人か,小選挙区でその候補者に投票した理由,比例区選挙で投票した政党,比例区選挙でその政党に投票した理由,小選挙区投票候補者の所属政党と比例区投票政党との異同,小選挙区と比例区で違う政党に投票した理由,今回の衆議院選挙に棄権した理由。

(5)政策への関心度
 政府のおこなっている各政策分野に対する関心度,具体的な政策に対する関心度。

(6)選挙での働きかけ
 今回の衆議院選挙で働きかけを受けたか,働きかけを受けた人,働きかけを受けた政党や候補者の所属政党,今回の衆議院選挙で働きかけをしたか,働きかけをした人,働きかけをした政党や候補者の所属政党。

(7)日本の社会への意識
 日本を代表するものとしてふさわしいもの,日本の誇りに思うもの,戦争に巻き込まれた場合に国のために戦うか,民主主義は政治の運営方式として良いと思うか,民主主義は他の政治体制より良いか,国の政治を動かしている人々の仕事ぶりに対する満足度,日本の民主主義のあり方に対する満足度,政治家の行動や政局の動向に対する関心度。

(8)政治意識等
 政府の責任か(10項目),政治についての8つの考え方に対する賛否,人間関係についての7つの考え方に対する賛否,今後10年間の我が国の目標として大事なこと。

(9)社会のあり方への考え方等
 企業の倒産か賃金カットかについての意見,政治家が従うべきものは自分の信念か世論か,住民投票はもっと活用されるべきか,望ましい社会は個人が評価される社会かグループが評価される社会か,機会の平等か結果の平等か,従来のしきたりか新しい方法か,地元のために働く政治家か国全体の問題で活躍する政治家か,公平な(公正な)社会,日本社会の現実,どちらが公平な社会か,今の世の中の公平の度合,現在の日本の経済面・政治面の危機的状況の最大の責任者,政治知識,一般的信頼感。

(10)フェース事項
 性別,生年月,年齢。


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[第3波:2004年第20回参議院選挙前調査]
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(1)年金制度問題
 現在の年金制度への信頼度,年金制度改革法案成立による心配解消程度,国会議員の年金未納問題,年金制度の議論は十分だったか,知識―年金保険料支払い期間,知識―年金制度の運営組織。

(2)政党支持
 各政党に対する感情温度,「無党派」に対する感情温度,ふだんの支持政党,熱心な支持か,不支持の強さ,好ましい政党,拒否政党,小泉内閣の支持,知識―厚生労働大臣,報道等で良い印象の政党・悪い印象の政党。
 身近に感じている政党の有無・政党名,身近に感じる度合,多少なりとも身近に感じられる政党の有無・政党名。

(3)政治意識,社会意識
 弁護士を雇う基準,政治的立場(保革イデオロギー),誇りに思うか(日本の民主主義,戦後の日本経済,現在の日本のあり方),政治的応答性感覚(政党,選挙,国会),当選後の国会議員,日本政治の運営(大組織利益か国民全体利益か),意見―政治や政府は複雑,意見―危険な法案などへの反対運動の効果,国政の運営(官僚組織利益か国民全体利益か),日本の政党や政治家は国民生活をなおざりか,国の政治への信頼度,都道府県政治への信頼度,区市町村政治への信頼度,政治家を選ぶとき重要視するもの,望ましい社会(目標達成評価か努力の過程評価か),組織・団体・政治・役所等への信頼度。
 企業内研究者グループによる発明への報奨金の支払い方意見。

(4)経済状況
 生活満足度,政治満足度,景気の状態,1年前と比べた景気,1年後の景気,暮らし向き満足度,1年前と比べた暮らし向き,1年後の暮らし向き,経済政策による暮らし向きの変化,過去数年間の日本の経済状況の責任。

(5)政治関心,評価
 政治家の情報公開程度,政治への関心度。
 各政策分野への関心度,具体的な政策への関心度(17項目),政策に対する本人・内閣・各政党の立場(イラク問題,年金制度の改革),各分野に対する政府の業績評価,具体的な政策に対する政府の業績評価(17項目),小泉内閣への評価。
 地方自治体の権限強化と自治体間の格差への考え,知識―条例。

(6)参議院議員選挙行動
 7月11日参議院議員選挙の投票参加意向,選挙区選挙投票予定政党,比例代表選挙投票予定政党。

(7)公的年金加入状況
 公的年金受給有無,公的年金保険料支払い有無,年金保険料免除特例の該当有無,加入している公的年金制度。

(8)フェース事項
 性別,生年月,年齢,世帯年収,職業,勤務先従業員規模,役職,家計支持者,家計支持者の職業,家計支持者の勤務先従業員規模。


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[第4波:2004年第20回参議院選挙後調査]
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(1)フェース事項
 性別,生年月,年齢。

(2)7月11日の参議院選挙
 投票に行ったか,選挙区選挙で投票した候補者の所属政党,比例代表選挙で投票した政党・候補者所属政党。

(3)身近に感じている政党
 つねづね身近に感じている政党の有無・政党名,身近に感じる度合,多少なりとも身近に感じられる政党の有無・政党名。

(4)今まで最も印象に残っている首相,出来事など
 最も記憶に残る首相,最も記憶に残る経済的出来事や時代。
公開年月日 2008/10/20
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バージョン 1 : 2008-10-20
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